金正恩が習近平に殺される!?北朝鮮の拉致再調査の背景に中国への恐怖

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 ところが、中国の怒りに対し北朝鮮は強固な姿勢を崩さない。北朝鮮は予定通り13年12月12日長距離ミサイル「銀河三号」を発射させた。さらに13年2月12日には三度目となる核実験を強行する。北朝鮮の核兵器保有を絶対に許さないという習近平はさらに態度を硬化させる。

「習近平は、北朝鮮が核実験を強行した二月以降、北朝鮮に対する経済援助の見直しも指示した。(略)中国は毎年、北朝鮮に原油約五〇万トンを、黒流江省の大慶油田から無償で供給している。それは北朝鮮の輸入原油の約半分にあたるが、これを一気にストップさせてしまったのだ」

 その後も習近平は北朝鮮貿易や経済特区開発もストップさせるなど北朝鮮への強行姿勢を見せていく。そんな中、決定的事件が起こった。それが北朝鮮ナンバー2と言われた帳成沢北朝鮮労働党行政部長の処刑だ。

 この一報を聞いた習近平は「痛恨の極み」と愕然としたという。帳は中朝の重要なパイプ役だった。しかも処刑という重要な事実を事前に知らされなかったことでも習近平は怒りを加速させていく。習近平は帳と何度か面会したこともあった。

「少しでも改革が前に進められるとしたら、そのキーパーソンは帳成沢しかいない」「(習近平が)自分の時代を迎えたら、帳成沢を十分に利用しながら、北朝鮮をソフトランディングさせていこうと考えていた」

 習近平政権の怒りと北朝鮮に対する態度硬化はますます激しくなり、中国外交部出身者たちが作成した北朝鮮との有事を想定した論文がネットで公開されたほどだ。

「中国は思いきって、『六カ国協議を解散する』と宣言すべきである。そして各国は『第二次朝鮮戦争』の準備に入る」
「中国には一七〇万の陸軍部隊があるが、主に瀋陽軍区の部隊が『第二次朝鮮戦争』に参戦することになるだろう」

 その論文は上記のようなショッキングなものだったが、筆者はさらに、朝鮮戦争に参戦経験もある古参の中国外交部OBへ、具体的に突っ込んだ“北朝鮮崩壊”作戦を聞くことに成功したという。

「一九五〇年に始まった第一次朝鮮戦争は、朝鮮半島を舞台に米中が激突した戦争だった。だが第二次北朝鮮戦争は、六カ国協議の枠組みが主体になるだろう。すなわち、中国、アメリカ、韓国、日本、ロシアの五カ国が足並みを揃えて、北朝鮮の金正恩独裁権を打倒する戦争となるのだ」

 いずれにしても、こうした中国の動きに金正恩官邸は「中国軍が本当に攻めてくるかもしれない…」とパニックに陥ったのである。

「中国軍が押し寄せるという恐怖感は、二〇〇年の長きにわたって、朝鮮半島北部に住む人々の体内に、DNAとして蓄積されている」

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