「反体制的なことを歌いたくなる」…星野源の盟友・浜野謙太が語る“反骨の音楽”としてのファンクと反戦メッセージ

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 そして、その回答のひとつが、反発のメッセージを「ユーモア」で包む込むことだった。古典落語の演目「饅頭こわい」をもじった「爆弾こわい」は、まさにその手法でつくられた楽曲である。

 ハマケンの創意工夫は現在でも続いている。前述「しんぶん赤旗」で彼はこんなことを語っている。

「昨年9月に、妻と子ども2人と初めて国会デモに行きました。それまでデモというと日常からずっと政治的なことを考える人しか行けないイメージでしたけど、あの安保法制反対のデモは自分のレベルで考えて誰でも参加できる感じがいいなと思いました」

 その経験が活かされたのが、今年5月にリリースされたアルバム『レインボー』に収録された「叩かない戦い」である。この曲は、表面上は「楽器を演奏するときは音を鳴らさない時間(休符)を強く意識しなさい」という楽器演奏の基本的なメソッドについて歌っているように見せかけて、その裏で平和憲法や戦力の放棄といった事柄をメタファーとして忍ばせている。

〈戦い叩かない〉
〈ぐっと我慢だ そこ叩かない 見えないビートは 次につながる〉
〈オンかオフかどっちのビート のるかそるか奴ならきっと ありきたりは許さない 軍隊マーチじゃそそらない〉
〈叩く事だけが戦いじゃないでしょ 鳴らす事だけが音楽じゃないでしょ 叩く事だけが戦いじゃないでしょ 泣かない事は強さじゃないでしょ〉

 実際、ハマケンはこの楽曲に関するインタビューでこのように種明かししている。

「これを書いた時期は安保法制が国会審議されてた頃で、武力を持たないまま日本が戦う道はないのかなと考えていた時期なんです」
「武力を持つっていうことと、スネアを無闇に叩くっていうことをかけてて。僕、普段デモ(引用者注:「デモ音源」のこと)をつくるときは結構スネアを入れちゃうんですね。「ココとココとココとココを叩いてくれ」みたいな。でも、そうじゃないぞと。叩くだけが戦いじゃないぞ、叩くだけがリズムじゃないぞと」(ウェブサイト「MUSICSHELF」)

 社会的なメッセージを歌った楽曲に「ユーモア」を織り交ぜ、日本人が演奏するレヴェル・ミュージックに説得力をもたせた先駆者としては、やはり忌野清志郎が挙げられるだろう(そういえば、彼もジェームス・ブラウンお得意の演出である「マントショー」にオマージュを捧げた「布団ショー」を行っていた)。1980年代後半に彼が動かしていた覆面バンド、ザ・タイマーズの「原発賛成音頭」はその到達点ともいえる。

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