奥仲医師が感染と関連の可能性指摘しても「コロナと結び付けないほうがいい」
問題はそのあとだった。強い痛みのため自分一人では電話ができなかったかもという話題から、武井壮が一人暮らしの不安について話していたら、太田光がわざわざ割って入って、こんなことを話したのだ。
「ただ、コロナの後遺症とかみなさん心配されると思うんですけど、コロナ自体がまだわかっていないので、田中のなった要因が何が原因かは正直わからない。とくに冬のあいだっていうのはこういうことは増えるので。田中も風呂上がりだったということもあったり、そういう話もあるんで。あんまりコロナと結びつけて、必要以上にコロナを怖がるっていうか、それはちょっとあんまり、いまはあんまりしないほうが」
太田は、田中の脳梗塞やくも膜下出血について、「コロナと結びつけるな」「コロナを必要以上に怖がるな」というのである。
しかも、これ、有無を言わせぬ雰囲気で、上田も「まあ、まあね。脳ドックもね、田中さんは見つかりませんでしたけど、行っとくに越したことはないんでしょうしね」などと話をごまかして曖昧にまとめるだけだった。
たしかに、コロナをめぐってはSNSだけでなくテレビなどでも真偽不明の情報やフェイク情報がたくさん流れたが、血栓については、そういう次元の情報ではまったくない。
上述のとおり、新型コロナウイルスによって血栓ができるという症例は世界中で多数報告されている客観的事実であり、呼吸器外科の医師である奥仲氏も関連性は否定できないと解説していた。その関連性を指摘することは、「コロナはたいしたことない」という認識の人も少なくないなか、そのリスクをあらためて知らしめるという意味で、非常に有意義なことだ。
にもかかわらず、太田は「コロナに結びつけるな」「コロナを恐れるな」とわざわざ主張し、議論を封じてしまったのだ。
もちろん、病気の原因が何かを判断するのは専門医でも難しいし、ワイドショーで結論を出す話ではない。しかし太田は「お菓子王子だから?」や「ハードワークだったのでは?」という質問については「憶測で言うな」とは言ってないし、逆に、太田自身が「風呂上がりだった」などと曖昧な話を持ち出している。
ようするに、太田はただただ「コロナはたいしたことない」と言いたいだけなのだ。