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『バイキング』坂上忍パワハラ報道は政権批判潰しだった! 安倍首相と親しい日枝相談役ら局上層部が坂上の安倍批判を問題視

坂上忍パワハラ報道噴出の背景に、政権批判を嫌ったフジによる坂上おろしの動き

 共演者への“恫喝”は、小籔やサンド伊達のパワハラ被害者攻撃や障害者差別肯定をいさめようとした結果で、スタッフに対する面罵は、番組内容が圧力で変更になったことに抵抗したもの──。いったい、なぜこんなレベルで、坂上忍のパワハラはフジテレビ局内で問題になり、「文春」で大々的に記事にされたのか。

 パワハラの告発があれば、社内調査するのは当然だが、フジはパワハラには非常に甘いことで知られている。たとえば、フジでは、2018年に『プライムニュース イブニング』のキャスターを務めていた反町理・報道局解説委員長のセクハラ・パワハラ疑惑がやはり「週刊文春」に報じられたことがあった。反町のセクハラ・パワハラ疑惑の内容は、政治部の女性部下が休日にドライブやバーに誘われ、断ると、部で共有するメモがその女性にだけ届かなくなったり、部内の一斉メールで罵倒された、という非常に悪質なもの。しかし、反町はキャスターを降板することもなく、現在も『BSフジLIVE プライムニュース』キャスターを務め、今年6月からは執行役員までになっている。

 にもかかわらず、坂上の件では、仕事上の対立であるにも関わらず、社内調査まで行った。しかも、その内容は複数のマスコミにリークされ、6月中旬には「週刊女性」も「坂上忍のパワハラで『バイキング』が9月終了か」と報じていた。

 実は、この背景には、まさに前述した「報道内容への圧力」をめぐる対立があったという。圧力に抵抗し、ワイドショーが取り上げないような話題やニュースに踏み込もうとする坂上と、関係各所への忖度で番組内容を規制したい局上層部の対立だ。

 しかも、それは、芸能プロダクションがらみだけではなく、政権批判をめぐる問題が大きかったと言う。

 先にも述べたが、『バイキング』は坂上の方針で、他のワイドショーが取り上げないような政権不祥事もこまめにやってきた。とくにコロナ以降、安倍政権のコロナ対応や黒川検事長の定年延長問題、河井克行・案里夫妻の買収問題など、ほぼ毎日、安倍政権を厳しく批判してきた。河井夫妻の問題では、独自取材も行い、真相を追及。黒川検事長の賭けマージャン問題では、同じフジサンケイグループの産経新聞の対応を「個人的には」とエクスキューズつけながら、朝日新聞の対応と比べて、厳しく批判したこともある。

 そのため、政権に近いフジテレビの上層部や報道局から番組サイドにクレームが相次ぎ、5月なかばくらいから『バイキング』には、露骨な安倍応援団ぶりで知られる“フジのスシロー”こと平井文夫解説委員が投入されていた。

 しかし、一部の上層部や報道局はそれでもおさまらず、政権批判を完全に封じ込めるために、坂上おろしを画策していたのだという。

「今回のパワハラ騒動は、9月の番組再編を前に、政権批判をする坂上を下ろそうとしていた局の上層部が、坂上の『パワハラ』的言動を利用して現場を焚きつけ、告発させたというのが真相です。だから、マスコミにも積極的に情報が流れた」(フジテレビ関係者)

 実際、当の「文春」にもその裏事情が透けて見えるフジ関係者のこんなコメントが掲載されていた。

「今回、フジの将来を左右する重要な改編のため、話し合いが重ねられ、方針は二転三転。坂上さんを外して別のアナをMCに起用する案や、坂上さんにコメンテーターみたいなポジションに座ってもらうという案も浮上しました。局上層部が坂上さんを問題視したのはパワハラ問題だけではない。編成幹部は、過度な安倍政権批判についても煙たがっていた。安倍首相と親しい日枝久相談役も苦言を呈していたと聞きました」

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