小籔千豊、サンド伊達への“恫喝”はセカンドハラスメントや差別肯定を諌めたもの
しかも、「文春」は、小籔が真っ当な意見を言ったのに、坂上が一方的にキレたように書いていたが、そうではない。たとえば、女子レスリングのパワハラ問題で坂上が怒ったのは、小籔が、「たとえば、組織の中でとんでもないクレイジー野郎がおったと。横の姉ちゃんにちょっかい出し、むちゃくちゃしよる。『お前、もう練習来んな』。これを向こうから見たら、『パワハラだ』って言われる。以前のこととか振る舞いとかを鑑みて見ないと…」と、あたかも被害者である伊調馨選手に問題があったかのような発言をした直後だった。
また、財務省のセクハラ問題で「罪もクソも財務省が認めてんだよ」「振る相手間違えたかな」と小籔の発言を封じ込めたのも、小籔が「被害女性が裁判起こしていない、次官が認めていない、なのに罪が重すぎる」などと次官と財務省を擁護したからだった。
ようするに、小籔がハラスメントした側を擁護し、セカンドハラスメントになりかねないような発言をしたため、坂上がそれを強い調子で制したのだ。
「文春」には出てこないが、似たようなケースはほかにもある。2019年3月にやはり『バイキング』のレギュラーだったサンドイッチマンが番組を降板した際、メンバーの伊達みきおが坂上と違う意見を言って恫喝されたのが原因と報じられた。
だが、これも、明らかに坂上に正当性があった。さいたま市議が障害をもつ市議に対して「ブルジョア障害者」と発言した問題で、伊達が「差別用語じゃない」などと障害者差別を擁護し、これに対し、坂上が「ん?」「VTR見ましたよね? 言い方も含めて」「とても不適切なワードだと僕は思いますけれども」などとかなり強い調子で主張し、伊達を黙らせたのだ。
セクハラ被害女性に対する二次加害的な発言や、差別を肯定するような発言をその場で諌めるのは、MCの重要な責任であり、坂上の行動は当然だろう。