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伊集院光がNHK『100分de名著』で「東京五輪、本当にいるのか」! 全体主義生む構造を指摘したハヴェルに触発されて

ハヴェルを安倍政権下の日本に引き寄せて紹介した『100分de名著』が高い視聴率

『100分de名著』は1月1日のスペシャル番組でも、稲垣吾郎を司会に迎えい、「ナショナリズム」をテーマに議論。日本の現在進行形のナショナリズムに向き合い、「日本スゴイ」など一見ライトなナショナリズムが、ヘイトスピーチや排外主義と地続きであると指摘するなど、非常にチャレンジングな番組づくりをしていた。

 NHKの官邸べったりの政治報道は、まさにハヴェルの言う、物質的安定のために良心や責任を差し出し、全体主義をつくりだす装置の一端を担っている。しかし、一方で、NHK には、良心を売り渡さずなんとか抗おうとする製作者たちもいるのだ。

 そして、こうした製作者たちに姿勢は確実に、良識ある多くの視聴者から支持されている。第1回の放送後に、公式アカウントは、こんな感謝のツイートをしていた。

〈ハヴェル「力なき者たちの力」への応援ありがとうございます! 2/5の21時半時点で2695のリツイート、2704のいいね。お陰様で苦戦が予想された視聴率も歴代8位をマーク!第二回は「誠実なよい仕事が悪い政治への批判になる」というハヴェルの力強い言葉を読み解きます。引き続きリツイート等で応援を!〉

 ちなみに2600以上リツイートされたという第1回の予告ツイートは、こんな言葉だった。

〈嘘の上に嘘を塗り固めた政府、忖度に支配された悪しき官僚制、我が身の保身や安定と引き換えに倫理や尊厳を売り渡す人々。そんな「ポスト全体主義」と呼ばれる体制とチェコの劇作家ハヴェルはどう闘ったか?〉
 
 おそらくは本の知名度から視聴率苦戦も予想していたにもかかわらず、予想を覆す好視聴率を得たのも、番組の意図が多くの人に伝わったからだろう。

 10日夜22時25分からは第2回が放送される。安倍政権下のポスト全体主義にどう抗うか、ハヴェルから読み解けることは何か。今後の放送にも注目だ。

最終更新:2020.02.10 10:20

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