小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

闇営業対策で吉本興業の“芸人支配”が逆に酷く…共同確認書にSNSの項目、ウーマン村本も政権批判できなくなる?

SNS制限は安倍政権に急接近する吉本が村本の政権批判を封じるため?

 いま、吉本は安倍政権やその周辺の権力と急接近している。2017年には、法務省のPRを吉本が会社をあげて請け負い、吉本芸人を大量投入。ほかにもダウンタウンが大阪万博誘致のアンバサダーになり、それ以外にも、さまざまな公的プロジェクトに吉本芸人が担ぎ出されるようになった。

 また大阪ダブル選のさなかの4月20日には、安倍首相がなんばグランド花月で吉本新喜劇に出演した。さらに、闇営業問題で吉本が入江を解雇した6月6日には、西川きよしら吉本興業所属芸人らが首相公邸を表敬訪問し、安倍首相の前でネタを披露したことがニュース番組で大きく取り上げられた。

 一方、吉本が政権から恩恵を受けていたことも判明している。NTTと共同で教育コンテンツなどを国内外に発信するプラットフォーム事業参入を発表しているが、ここに官民ファンド「クールジャパン機構」が最大100億円出資するというのだ。

 また、今年6月には、吉本の大崎会長が沖縄県の普天間基地や那覇軍港など返還が見込まれる米軍施設・区域の跡地利用に関する政府の有識者懇談会メンバーに選ばれた。吉本興業は10年以上にわたって沖縄国際映画祭を運営しているが、この背後には、沖縄や大阪のカジノ利権参入と関係があるのではないか、ともいわれている。

 まさに、吉本は安倍政権とベタベタなのだ。しかも、大崎会長自身はこうした姿勢を一向に改めるつもりはないらしく、今回のインタビューで「政権との距離の近さ」について問われた際も全く悪びれることなくこう語っている。

「政府の省庁や国連など公的な団体と一緒に仕事をすると、芸人たちの意識が変わるし、気付きも多い。お笑いのセンスが磨かれ、とてもプラスになる」(日経新聞)
「(今年4月の安倍晋三首相、吉本新喜劇に出演について)G20開催に伴う交通規制などへの協力を呼びかけたいという首相の気持ちがあり、『よくぞ来て頂きました』とお迎えした。テレビ放送も出来て、視聴率も安倍さんが出て上がった。すごくよかった」(朝日新聞DIGITAL)

 つまり、こうした政権との良好な関係を今後も続けていくために、吉本は今回の闇営業問題にかこつけて、安倍政権を徹底批判していうる村本やほっしゃん。(星田英利)らのSNSを封じ込めようとしているのではないか。そんな疑念が頭をもたげてくるのだ。

 いずれにせよ、今回の問題で、芸人を奴隷化するような吉本のブラックなやり口は見直されるどころか、逆に拍車がかかるだろう。そして、ほとんどの新聞・テレビは吉本と利害関係があるため、見て見ぬ振りをするはずだ。

 だとすれば、あとは当の芸人たちが声をあげるしかない。大崎会長を毅然と批判した近藤春菜に続く勇気ある芸人が一人でも多く現れることを期待したい。

最終更新:2019.07.17 10:39

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する