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風邪薬で風邪は治らない? 胃薬は依存症に? 医者が教える危険な薬、ダメな病院

 さて、処方された薬は必ず医者から飲み方の指示が出るが、これを守ることも、依存から身を守る大切な方法である。

 たとえば自律神経失調症で処方される薬など、飲むと不安な気持ちが治まる薬は、「必ず夜、寝る前に飲んでください」と指示されるだろう。これは、「裏を返せば『日中は飲まないでください』という意味」だ。

「日中に飲むと、不安が治まっていくのがはっきり自覚できます。『この薬を飲むと不安が解消されて、体が楽になる』と思ってしまうでしょう。すると次に少しでも不安を感じると、飲まずにはいられなくなるのです。夜に飲めば、薬の効き目を感じる前に眠ってしまうはずです」

 自覚せぬまま依存に陥らないよう、薬の飲み方には気をつけたい。

 次は「風邪を引いているときは風呂に入ってはいけない」という”常識”だが、こちらも川嶋氏はNOを掲げ、「風邪にはお風呂も効果的」だと言う。

「体を温めることで体内のウイルスが居づらい環境にすることができるからです」

 そのためにはまず、浴室を十分に温め、38〜40度くらいのお湯にゆっくりと浸かる。ポイントは、このお湯の温度だ。

「40度以下のお湯に浸かると、リンパ球が増えるのです。さらに体に熱を加えると『ヒートショックプロテイン』というダメージを受けたタンパク質や異常細胞を修復する、抗ストレス作用の強いタンパク質が生まれることも分かっています」

 薬に頼る前にできる、簡単な風邪改善法が風呂にあったのは盲点だった。

 そして、家族や会社、自治体などから、毎年のように急かされ受ける羽目になる健康診断だが、川嶋氏は「自治体や会社が健康診断を義務化することについては、私は疑問を感じます」と懐疑的だ。

「自分がどんな状態で健康診断を受けて、それをどう活かしたいのか。結果によっては生活習慣、食習慣を改善することは、もし病気が見つかった場合の治療をどうするかまで考えるのであれば、健康診断を受ける意味があります、しかし、『結果がどうでも関係ないし、治療もしたくなければ、生活も変えたくない』とおっしゃっているなら、それは費用や時間の無駄です」

 さらに健康診断には、体調を悪化させてしまう危険性も孕んでいるというのだ。

「日常的にできる小さながん細胞が、たまたまがん検診で見つかってしまい、ショックで滅入ってしまったら、免疫が落ちてしまうかもしれません。気づかなければ免疫システムが直してくれたような小さな癌が、ストレスによって手術が必要なほどのがんになってしまうかもしれないのです」

 それは極端な例かもしれない。しかし、固定観念に縛られず、結局自分の体は自分にしか守れないということを肝に銘じておきたい。
(羽屋川ふみ)

最終更新:2017.12.13 09:23

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