維新の危険すぎる差別主義、優生思想! 国籍の得喪履歴の公表義務づけを選挙公約、ALS患者殺害事件で「命の選別」を主張
だが、この差別丸出しの姿勢は足立議員にかぎったものではなく、党としての主張だ。実際、維新の馬場伸幸・共同代表も蓮舫氏に対して「二重国籍」問題を攻撃してきたが、昨年の衆院選および今回の参院選の選挙公約において〈二重国籍の可能性のある者が国会議員となっていた事例に鑑み、外国籍を有する者は被選挙権を有しないことを定めるとともに、国政選挙に立候補する者は自らの国籍の得喪履歴の公表を義務づけます〉などというグロテスクな純血主義・人種差別を全開にした公約を盛り込んだ。
その上、この問題を追及したTBSラジオの『総選挙スペシャル2021』で評論家・荻上チキ氏から「たとえば被差別部落出身であることを書け、とは言わないと思うんですけど、国籍についてはどうして求めることが妥当なんでしょうか?」と問われると、馬場氏は「同和地域の出身の方は同じ日本人ですからそういうことを公表する必要はまったくないと思いますけれども、どこの国籍を持っていたかとかいうことは(中略)オープンにしていただく必要がある」と回答。荻上氏が「帰化された方などにかんしては同じ日本人というカテゴリーとはまた別という理解ですか?」と問うと、馬場氏は「そうですね」と言い切ったのである。
これだけでも反吐が出るが、さらに維新は、京都でALS患者の女性が元厚労省医系技官ら2名の医師によって殺害された事件が発覚した際、松井代表が〈維新の会国会議員のみなさんへ、非常に難しい問題ですが、尊厳死について真正面から受け止め国会で議論しましょう〉などと呼びかけ、そこに足立氏や音喜多駿・参院議員らが同調。挙げ句、馬場氏は自身もALS患者であるれいわ新選組の舩後靖彦・参院議員がこの事件を受け〈「死ぬ権利」よりも、「生きる権利」を守る社会にしていくことが、何よりも大切です〉といった声明を出したことに触れ、「議論の旗振り役になるべき方が議論を封じるようなコメントを出している。非常に残念だ」などと非難。「尊厳死」の名を借りて「命の選別」をしたいという欲望を丸出しにし、当然の権利を訴えた舩後議員に「議論を封じるな」とまで言い出したのだ。
維新といえば、2017年の衆院選で元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏を党の候補として公認。長谷川氏はその少し前に、自身のブログで〈「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ! 無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」〉と透析患者の殺害まで言及し、批判を浴びていたが、当時、維新はまったく問題にしなかった。それどころか、2017年当時、長谷川氏の擁立を決めたことについて、維新の幹部は「維新の政策と長谷川氏の主張は近い」(産経ニュースより)などとさえ語っていた。つまり、維新が党として、高齢者や障害者、生活困窮者にかかる医療や福祉の費用を社会資源の無駄と捉え、淘汰していいとさえ考える優生思想を共有していることは、疑いようもないだろう。