官房長官時代の菅首相に会って極右教育「マナーキッズプロジェクト」を売り込み
卑劣なレイシャルハラスメントを裁判所も認定したヘイト企業の会長がおこなう助成事業に採択されるような団体で、川淵氏は最高顧問を務めている──。しかも、川淵氏が最高顧問を務めているのは「名義貸し」のようなものではない。
実際、川淵氏は2018年4月25日にマナーキッズプロジェクトをめぐって“教育委員会が活動にストップをかけてきた”ことをTwitter上で報告しているのだが、そのなかで〈明日この件で菅官房長官にお目にかかる事になっています〉とツイート。翌日には、こう綴っている。
〈和田義明国会議員にお願いしてマナーキッズプロジェクトの件で菅官房長官にお忙しい中会って頂いた。子供の体幹を鍛える事が如何に大切かを理解して下さって支援しましょうと約束して頂いた。 会うなりいきなり沖縄の選挙でお世話になりましたと言われて恐縮したけど嬉しかった。〉
つまり、川淵氏は当時官房長官だった菅義偉氏と面会し、マナーキッズプロジェクトについてわざわざ直談判までして支援を取り付けていたのである。
これがネット上に巣食う高齢ネトウヨならまだしも(それも十分害悪だが)、東京五輪組織委会長と目される人物が、ネトウヨ的主張を繰り広げるばかりか、レイシャルハラスメント経営者から助成を受ける団体の最高顧問に就いているというこの事実。そのような人物が、一大国際イベントの開催国代表として先頭に立つことになれば、韓国のみならず歴史修正主義やヘイトスピーチに厳しい目を向ける欧米からも問題視されることになるだろう。
セクシストが退場したと思ったら、次に現れたのはリヴィジョニスト兼レイシストだった──悪い冗談のようなことが、現実に起こりそうになっている。まさしく、この国の地獄を見ているようだ。
(編集部)
最終更新:2021.02.12 01:04