政府広報費だけでも6年で218億円を稼いでいた電通 安倍政権が政府広報費を倍増
自分たちの問題を「政府に訊け」と言い放つほど、どうしてこれほどまでに電通は強気なのか。無論、その強気さは、安倍政権との癒着が背景にある。
本サイトではたびたび言及してきたが、安倍政権下では官庁の補助金事業だけではなく、「政府広報」でも電通への依存が急増。民主党政権時は事業仕分けによって約41億円にまで削減された「政府広報費」は、第二次安倍政権発足以降はどんどん増額され、2020年度は約85億円と倍以上になっているのだが、その多くが電通に流れている。実際、政府から電通に支払われた「政府広報費」は、以下の通りだ。
2013年度/約17億7200万円
2014年度/約30億8700万円
2015年度/約35億6300万円
(2016年度は不明)
2017年度/約43億2200万円
2018年度/約50億7200万円
2019年度/約40億6100万円
2016年度が不明であるにもかかわらず、その額はなんと、約218億7700万円──。ようするに、安倍政権は政権PRのために国民の税金からなる政府広報費を倍増させてきただけではなく、その金の大半を電通に流していたのである。
さらに先月には、内閣官房におかれた4人の「広報調査員」のうち1人が電通からの受け入れであることが発覚、しかも前任者も電通社員だった。公募はかたちだけで、広報調査員には「電通枠」があり、ずっと電通から派遣されてきた可能性が高い。
だが、安倍政権がここまで電通を厚遇し、その金をいろんなかたちで流しているのはなぜか。政治評論家がこう語る。
「電通はいまや、“安倍政権の情報操作部隊”というべき存在です。自民党の選挙CM、広報はもちろん、ネットのSEO 対策、情報操作なども多くは電通にやらせている。つまり、こうした一体関係の見返りとして、政府事業で巨額の利益を電通に配分しているのではないか」