産経新聞も同様の報道をしたのに『モーニングショー』だけを狙い撃ちした和田政宗
ようするに、7日の自民党のコロナ対策の会合は誰の目にも明らかに「3密」で、「3密だ」と懸念の声を上げた出席者も複数いたのである。
それを〈「モーニングショー」でまた事実誤認の放送〉などという和田議員の抗議は、イチャモンというより、ほとんどフェイクツイートと言っていいだろう。
あるいは和田議員が、本気でこれを「3密じゃない」「3密は記者だけ」などという認識でいるとしたら、ソーシャルディスタンスに対する認識が欠落しているとしか言いようがない。
しかも和田議員が悪質なのは、上述したとおり、出席者からの「3密」懸念の声を報じたのは、『モーニングショー』に限った話ではない、ということ。ほかのニュース番組や御用新聞である産経新聞だって報じている。
『モーニングショー』は、メインのパネルコーナーに入る前の番組冒頭のコーナーで、例の「吉村・西村バトル」や「宇都宮で餃子店再開」、「パチンコ店に行列」といった小ネタのひとつとしてさらっとVTRを流したにすぎない。自民会合部分は全体で1分程度の短いVTRで、MCの羽鳥慎一やコメンテーターの玉川徹氏らがこき下ろすどころかコメントする場面すらなかった。
「これ、ちょっと3密だよ!これ」という出席者の音声を受けたナレーションも「“人が多すぎる”と声が上がる一幕も。換気などの対策はおこなっていたものの不安を感じる出席者もいたようだ」というもの。事実関係を伝えているだけで、毎日や産経が紹介している出席者のコメントに比べても、穏当むしろ腰が引けた表現と言ってもいいくらいだ。
なのに、和田議員はわざわざ『モーニングショー』だけを名指しで取り上げ、「事実誤認」などというフェイクまがいの抗議をしたのである。
まさか和田議員は他のニュース番組も新聞も一切見ず『モーニングショー』だけを熱心に見ているのか。これは明らかに『モーニングショー』を狙い撃ちした、恫喝だろう。