「反対派に中国マネー」のデマ飛ばしていた辺野古推進派こそ中国マネーを貰っていた
辺野古新基地建設と引き換えにカジノ誘致で沖縄経済界の票を狙う──。これは新基地建設もカジノも推進派である菅官房長官と下地議員にとって一挙両得の計画だが、それによって基地建設反対という沖縄の民意を分断させようとしていたのである。
無論、こうしたカジノ誘致への具体的な動きが500ドットコムによる贈賄につながったことは疑いようもない。実際、下地議員と同様に500ドットコムから金が渡ったという疑惑があがっている自民党の宮崎政久・法務政務官は、官邸が重要視する宜野湾市が選挙区であり、2016年の宜野湾市長選で菅官房長官をバックアップすべく陣頭指揮をとった。また、宮崎議員は2019年の県民投票実施をめぐって、市町村が県民投票にかんする予算を採決する前に保守系議員を対象に予算案の否決を呼びかける活動をおこなっていたことが発覚したが、この活動の最中、宮崎議員は菅官房長官と面談していた。
辺野古新基地建設推進派として菅官房長官と緊密な関係にある議員に、カジノ進出を狙う中国企業から金が渡っていた──。新基地建設に賛成し、反対派市民に対する攻撃をつづけている安倍応援団たちやネトウヨは「基地反対運動の資金源は中国」「反対派には中国マネーが流れている」などと根拠もないデマを拡散させてきたが、実態は新基地推進派にこそ中国企業の金が流れていたのである。
ともかく、こうして利権を貪る国会議員の存在があきらかになった以上、このまま何事もなかったようにカジノ解禁を進めることはできない。現金授受を否認している議員らの問題も含めさらなる疑惑の解明と、カジノ法の廃止に向けた議論が必要だ。
(編集部)
最終更新:2020.01.08 09:45