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テレ朝『ワイド!スクランブル』が完全にネトウヨ番組に! 教科書圧力扇動の極右解説者を起用、「旭日旗」をデマで全面肯定

元駐韓大使・武藤正敏「韓国が旭日旗を問題視し始めたのは2011年から」はフェイク解説

「2011年のサッカー・アジアカップに遡ります。日本対韓国の試合で、日本人に対する侮蔑を意図したとされる“猿まねのパフォーマンス”を行なった韓国代表の奇誠庸選手。日本人への人種差別にあたるという批判に対して、こういうことを理由として述べたんですね。『観客席の旭日旗を見て涙がでました。私も選手の前に大韓民国の国民です』とこういうことを言った。スタジアムに旭日旗があった、昔のアジアで、彼らの言葉を借りれば、辛い思いをさせられたということを思い出した、だから私もいわば仕返しというか、報復したいという気持ちでこれをやったと説明しました」
「当時をよく知る当時の駐韓大使、番組でもおなじみ武藤さんは、その影響が『これがきっかけだった。韓国マスコミが旭日旗そのものに問題があって、国際社会から追放すべきと報じた。それにより、一夜にして韓国で旭日旗排除が主流になっていった』と話しています」

 はいはい。これも完全にネトウヨがよく言う俗論だ。ようは「2010年の奇誠庸の差別パフォーマスを正当化するため、韓国が旭日旗を問題視し始めた」と言いたいようだが、まったくの事実無根である。

 だいたい、ちょっと過去の報道を調べればわかることだが、旭日旗が問題視されたのは2011年のアジアカップよりもはるかに前からのことだ。

 たとえば、2000年以降、日本の歴史教科書からアジアへの侵略や加害性を薄める動きが相次いだが、これに対して韓国では、市民デモのなかで旭日旗を“日本による侵略・軍国主義の象徴”として燃やすというような抗議が行われていた。韓国のバンドがフジロックで「歴史教科書問題への抗議」として旭日旗を破るパフォーマンスを行ったのも2001年のことだ。2006年にも、小泉純一郎首相による靖国参拝に対するソウルの抗議集会で旭日旗が引き裂かれている。

 ちなみに、旭日旗を破るようなパフォーマンスについては、韓国内から「やりすぎではないか」という声もあがったことは付け足しておきたいが、ようするに “旭日旗=帝国主義・軍国主義”という構図は常識なのである。

 加えれば、こうした旭日旗を巡る反感を、日本政府もかつては承知してきた。たとえば、2008年の北京五輪では、北京の日本大使館が日本人観戦客向けに発表した「安全の手引き」のなかで、〈観戦時に政治・民族・宗教的な旗や横断幕を広げることは禁じられており、日本大使館は「旭日旗」など過去の歴史を想起させる旗もトラブルを引き起こす可能性があるとして自重を求め〉ている(毎日新聞2008年8月1日)。つまり、少なくとも旭日旗が「政治的な旗」にあたることを日本政府も認めていたのだ。

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