衣装合わせまでしたのにドラマ出演がドタキャンに!のんエージェント社長の証言
いまなお続く不当な干し上げの状況に関して、のんとエージェント契約を結んでいる株式会社スピーディの福田淳氏は、朝日新聞デジタル(8月20日付)のインタビューで非常に重要な指摘をしている。
このインタビューでまず福田氏は、ここ3年でテレビ局から30件の出演オファーがあったが、どの案件でも出演契約が結ばれる段階になると、ひとつの例外もなく土壇場でその企画がなくなってしまうのだと証言する。
あるドラマの出演依頼では、衣装合わせまでしたのにも関わらず、立ち消えになったと具体例をあげた。彼女を起用した製作サイドから「のんが出るなら、うちのタレントは出演を引き揚げる」という圧力が入ったと報告を受けたこともあるという。
芸能事務所が強大な力をもち、所属タレントに対して「代わりはいくらでもいるから、言うことを聞かないのであれば干す」という態度をとる日本の芸能界の現状を福田氏は「江戸時代の女衒の世界」「インドやアフリカの児童労働」「奴隷契約」と、強い表現で糾弾する。
この言葉は残念ながら、現在の芸能界の現状を的確に言い表している。所属事務所の方針やサポートに疑問を抱いても、タレントは会社から離れることができず、不当な労働を強いられる状況がある。
その事務所がジャニーズ事務所やバーニング系列など、業界内で強い権力をもっている事務所であった場合、その行為は芸能人としてのキャリアの死をも意味する。この世界では、タレント本人の人権は一顧だにされていない。