『ワイドナショー』で吉本の虚偽説明をほとんど批判しなかった松本
吉本は、24日に金銭授受を認め謹慎処分を発表した際、金銭授受がわかった経緯についてリリースのなかでこんな嘘の説明していた。
〈弊社が、複数回にわたり、該当タレントへのヒアリングや各自の記憶の整理、確認を丁寧に行った結果、該当する芸人において、反社会的勢力主催の会合であるとの認識はなく、また、報じられていたような金額ではありませんでしたが、会合への参加により一定の金銭を受領していたことが認められました。〉
また、各メディアに登場した大崎洋会長も金銭授受の発表が遅れたことについて問われ、こんな大嘘をついていた。
「(宮迫)本人が『うん』と言わなかった。自社のタレントが嘘をついていたとは言わなかっただけの話だが、事実としてはそういうことです」
つまり、吉本興業は真実の隠蔽と虚偽説明をした上、芸人に虚偽説明を強要していたのだ。これは個人のパワハラのレベルではない、それこそ会社のコンプライアンスが問われる問題だ。
さらに、宮迫は入江からこの振り込め詐欺グループが、吉本の絡んだイベントのスポンサーについていたと聞かされたことも明かしている。これが事実なら、吉本という会社が反社会的勢力とビジネスをしていたということで、絶対に許されることではないだろう。
ところが、松本は昨日の『ワイドナショー』で、こうした会社の本当の問題点にはほとんど言及しなかった。
冒頭、申し訳程度に「岡本社長に会ってもらってもらえなかったとか、記者会見をさせてもらえない。時代を全然読み間違えた会社なのかな」と言っただけ。前夜、大崎会長や岡本社長と話し合いをしたにも関わらず、詳しい事実関係は一切言及せず、自分の手柄話のようにこんなエピソードを語るばかりだった。
「結構いろいろ話させてもらいました。芸人のギャラが問題もありますし、それから会社が変わらないといけないということの話もしました。それから一番大きいのは岡本社長に会見をさせなさいと。それはもう絶対やらないと駄目だ。じゃないともうこの会社もダメだっていうことは言いました」
岡本社長についても、「昔から言葉遣いに少し乱暴なところがあった」と言った程度で批判らしい批判はせず、「宮迫と岡本社長がちくび相撲をやればいい」などというギャグで、まるで問題が二人の確執であるかのように矮小化した。
そして、極めつきが加藤が批判した露骨な大崎会長擁護だった。