タッキーは無事ジャニーさんの後継者になれるのか?
タッキーこと滝沢秀明の引退が発表され、大きな話題になっている。滝沢秀明と今井翼の連名で発表されたコメントによれば、滝沢はジャニー喜多川社長の意思を継ぎ、ジャニーズジュニアの育成やプロデュースに専念するのだという。
ジャニー社長もこの滝沢の決断について「涙が出るほどうれしかった」というコメントを出し、スポーツ紙各紙は一斉に滝沢がジャニー社長の後継者になるかのように報じた。滝沢の引退後、あたらしい養成所、滝沢のためのグループ会社が作られるという報道もあった。
しかし、今回の突然のタッキー引退、後継表明には、スポーツ紙などではまったく語られていない背景がある。それは、ジャニー社長と藤島ジュリー景子副社長の確執だ。
ジャニーズ事務所は、今年7月、20年ぶりに本社ビルを移転。港区に購入した自社ビルで、関連会社も全て集約。社員食堂もできた同時期に会社のホームページやロゴも刷新。ジュリー独裁体制への移行準備を着々と進めている。
だが、このビルにジャニー社長は入っていない。渋谷区に購入した別のビルに事務所を構え、ジュリー氏とは会おうともしないという。
「もともと、ジャニーさんはジュリーさんのことを全く評価していない。ジュニアへの愛情が深く、タレントを育てることと良質のエンタテインメントを作ることだけを考えているジャニーさんに対して、ジュリーさんはクリエイティビティもないし、金儲け主義で、タレントを育てようという意識がまったくない。だから、ジャニーさんは、むしろSMAPのマネージャーだった飯島(三智)さんのことを評価して、ある時期から自分のかわいがっているグループを飯島さんに預けるようになった。それが、ジュリーさんと母親のメリーさんの怒りを買い、飯島さんは追い出されることになったわけです。そういう意味で、SMAP騒動の本質は、ジャニーVSジュリーだったんです」(ジャニーズ事務所関係者)
このとき、ジャニー社長は結局、メリー喜多川氏にさからえず、飯島氏を見捨ててしまったが、ジャニーVSジュリーの対立構図はその後も続いていた。
それどころか、SMAP騒動後、ジュリー副社長がメリー氏にかわって実権を握り、ジャニー氏とは真逆の路線をどんどんエスカレートさせていったため、ジャニー氏の不満は極限まで達していたという。
「とくに、ジャニーさんが不満をもっていたのは、ジャニーズジュニアの扱いです。とにかく、ジュリーさんにはジュニアを売り出そうという姿勢がまったくない。それどころか、昨年には、ジュニアから新しくCDデビューさせない方針を打ち出したらしい。その後ジャニーさんが巻き返して、今年5月に「King & Prince」(キンプリ)をCDデビューさせたが、彼らが最後になるんじゃないかといわれています。グループを結成して何年も経つのに飼い殺しになっている高齢ジュニアがゴロゴロいる状態になっています。ジャニーさんはそのことにすごく心を痛めていた」(前出・ジャニーズ事務所関係者)
こうしたジャニー氏の不満の受け皿になったのが、滝沢秀明だった。滝沢はもともと、ジャニー氏の秘蔵っ子で、滝沢自身もジャニー氏に心酔。これまでもジャニー氏の右腕としてジュニアの面倒を見るなどし「小さなジャニーさん」といわれるほどだった。滝沢はジャニー氏の不満を知って、それならば、と少し前から、自らジュニアの営業をテレビ局や演劇関係者などにかけるようになっていたのだという。