さらにもうひとつ、今回の『ワイドナショー』で気になったのが、未成年飲酒問題にまったく触れなかったことだ。川谷は一応、休業の理由を聞かれて、「未成年飲酒っていう法律が絡んでいたので」と答えていたが、松本やヒロミはもちろん、東野も古市もまったく触れようとしなかった。ほのかりんとの関係についても事件が発覚した時に語られていたような「ベッキーと別れたばかりなのにゲスすぎだったんじゃないの」といったツッコミも、「ほのかのほうが仕事がなくなってしまった責任をどうとらえているのか」などといったシビアな質問は一切出てこなかった。これについて、フジテレビ関係者がこう語る。
「どうも、田辺から未成年飲酒の問題は一切触れないように、というお達しが出ていたようですね。そうじゃなければ、あそこまで出演者が話題を避けるのは不自然でしょう」
ようするに、『ワイドナショー』全体が田辺エージェンシーの言いなり、というか、ゲス極の新アルバムのプロモーションにすぎなかったのである。
しかも、これは『ワイドナショー』だけの問題ではない。『ワイドナショー』を報じるスポーツ紙もやりとりを面白おかしく伝えるだけで、川谷批判は一切なし。テレビもこれから川谷が出演したら、『ワイドナショー』と同様、なれあいのようなやりとりを展開して、どんどん芸能界復帰を後押ししていくだろう。
断っておくが、リテラも筆者もこれまではけっして川谷に対して批判的ではなかった。不倫や未成年飲酒も別に大した問題ではないと思っていたし、川谷の言うように謝罪なんてする必要はないと考えていた。だから、この間、芸能マスコミによる川谷&ベッキーバッシングを一貫して批判してきたのだ。
しかし、田辺エージェンシーに移籍しただけで、ここまで扱いを一変させる芸能マスコミのやり口はいくらなんでもグロテスクすぎるだろう。視聴者も、やれ不倫だ離婚だと騒ぐまえに、もっとこの芸能界と芸能マスコミの体質に批判の目を向けるべきではないか。
(本田コッペ)
最終更新:2017.12.01 04:50