だが、川谷に気を遣っていたのは松本だけではない。一応、ツッコミ役を引き受けていた東野にしても、厳しい質問はせいぜい「ベッキーはテレビに出てとか記者会見して火だるまになるけど、男の方の川谷絵音というやつは、なんにも表に出てこーへんっていう、テレビ見てる人の印象はそうなんですよ」と、視聴者の声を紹介する体で川谷が矢面に立たなかったことを追及したくらい。
しかも、川谷が「自分の中では、終わってたんですよ」「あえて言うこと自体が、なんか違うんじゃないのかなと僕は思ってて。その、毎日死ねとか、すごいくるんですけど」と、まったく答えになっていない答えを口にしても、ひたすら「なるほどなるほど」とうなずき、「なんで世の中の人はわかってくれないんだ、と」「殺人予告をしてくる人にまで謝る必要はない、と」などと、川谷の発言をフォローし続けたのだ。
もっとひどいのは、ゲストコメンテーターのヒロミだった。実は、ヒロミはもともとゲスのファンだったのだが、昨年3月20日の『ワイドナショー』に出演した際には、川谷をこう激しく批判していた。
「映像でさ、彼らが、メンバーの人なのか、ちょっと笑っちゃってたりとかするじゃない? 俺は結構この人たち好きで、歌を買ったりしてたから、そういうのってやっぱ大人だからね、迷惑かけてるに決まってんじゃんね。だってこいつがやんなかったら、別にベッキー誘わなかったらとかね、あのー、全部こいつから始まってんのに、こいつが……こいつって言っちゃダメか(笑)」
「マッチポンプだから、自分でベッキーも誘って、結婚もしてたとかっていうのも、全部この人が始まりで、今こうなってるわけじゃん。ほんで、文春に答えたりとかして。そりゃ来るよ、取材に。コンサートで言えば来るよ。でも答えたくないとか答えない、誰に言えばいいの、何て……ってさ。で、周りがああやって茶化してんのかなんなのか、気分が悪いじゃんか、見てて」
「俺は好きで買ってたからもう買わないけどね。もう我慢して買わない」
ところが、今回、川谷に直面すると、180度正反対にこんなことを言い始めたのである。
「なんかさ、そういうのってやっぱり伝わってないもんだね、世の中には。あのー、なんかほら、川谷君はこうさ、なんかあんまり気にしないで、どこも気にしないで飄々と生きてるような感でみんな捉えて、それでみんなゲスゲスゲスゲスってさ、もう誰もが言い出しちゃうような状況じゃんね。だけどそうやって、聞いてみるとさ」
そのあげく、ヒロミは「結構辛い思いしたな」「今でも聴いてるよ」と川谷のことを慰め始めたのである。「おいおい、もうCDは買わないんじゃなかったのか」とツッコんだのは、筆者だけではないだろう。
「ヒロミの場合は、堺正章とのカラミもあって、田辺エージェンシーには頭が上がらない。先日のムッシュかまやつお別れ会でのスパイダースの再結成でもミュージシャンでもないのにステージに上がらされていましたしね。今回も田辺から、フォロー役を命じられていたのかもしれません」(芸能関係者)