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加川良追悼! 教育勅語復活のいまこそ思い出せ、国のために命を捨てることのばかばかしさを歌った「教訓Ⅰ」

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加川良公式ホームページ「TWINS Ryo Web」より


「教訓I」、「こがらし・えれじぃ」、「親愛なるQに捧ぐ」、「下宿屋」などの楽曲で知られるフォークシンガーの加川良が、今月5日、急性骨髄性白血病のため亡くなったと報じられた。69歳だった。

 加川良は、高田渡、岩井宏、岡林信康、高石ともや、遠藤賢司、ザ・フォーク・クルセダーズ、中川五郎らとともに1970年代のフォークブームを牽引した人物。作詞に困った吉田拓郎が、加川と思しき男性が恋人に宛てたと思われる手紙の文面をそのまま歌詞にした「加川良からの手紙」の人物としてもよく知られている(この「加川良からの手紙」の制作過程には諸説ある)。

 そんな彼の一番の代表曲は、なんといっても、1971年に発表された「教訓I」だろう。この曲は〈青くなってしりごみなさい にげなさい かくれなさい〉というサビのフレーズを繰り返しながら、「国のために命をすてる」という美学のくだらなさをこう暴いていく。

〈命はひとつ 人生は1回だから命をすてないようにネ あわてると ついフラフラと御国のためなのと言われるとネ〉
〈御国は俺達死んだとてずっと後まで残りますよネ 失礼しましたで終るだけ 命のスペアはありませんよ〉
〈死んで神様と言われるよりも 生きてバカだと言われましょうよネ きれいごと並べられた時も この命をすてないようにネ〉

 45年近く前につくられた歌ではあるが、「教訓I」はまさにいまこそ再び聴かれるべき歌である。

「国に危機が迫ったなら忠誠心を発揮してその身命を捧げ、それによって、永遠に続く天皇様の勢威を支えよ」といった意味合いの〈一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ〉なる文言が入った教育勅語を安倍政権およびその支持者たちは熱狂的に支持し、あろうことか、7日の衆院内閣委員会では義家弘介文部科学副大臣が、教育現場の朝礼などで子どもたちが教育勅語を朗読することについて、「教育基本法に反しない限りは問題のない行為であろうと思います」などと答弁した。この考え方が太平洋戦争の悲劇を生んだ歴史は見なかったことにして、彼らはこの極右思想を教育現場に復活させようとしている。

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