幸福の科学では水着の仕事や人肉を喰う演技の仕事などはないだろうが、どんな状態でも仕事を断ることが許されず強要されるという意味ではほとんど変わりがないようだ。
まあ、これだけなら「仕事でなく信仰なのだから当然」という反論もあるかもしれない。しかし、問題なのはこの先だ。
幸福の科学ではなんと、信者が退会したくても勝手に退会できない制度があったというのである。
「週刊新潮」(新潮社)2016年9月29日号によると、幸福の科学では、昨年1月に規則が改訂され、退会届にこのような文言が付け加えられたという。
〈退会に際しては、本書面に自書の上、所属支部の支部長との面談が必要になります〉
そしてさらに、その退会届には、「誓約文」と称して以下のような文言が書き添えられているという。
〈退会後も、幸福の科学や、その信者に対し、迷惑行為や和合僧破壊行為(信者の信仰を揺さぶったり、失わせたりする行為)をすることはありません〉
許可がないと辞めたくても辞められない。辞めるときに批判や告発をしないと誓約させられる。これって、ブラック企業の典型的手口じゃないか。というか、脱会者を拉致していたオウム真理教の行為にもつながりかねない「信教の自由の侵害」のおそれもある。
この退会に関する規定の変更について、「週刊新潮」編集部の取材に答えた幸福の科学側は、「当教団は本人の自由意志を尊重しております」「本人になりすまして無断で退会届を送付するケースや個人情報の濫用を防ぐため」と回答しているが、少なくとも面談を義務付けている時点で、脱会したいという信者に対して、相当なプレッシャーをかけることになるのは明らかだ。
幸福の科学に詳しい渡辺博弁護士も法的な観点から「週刊新潮」にこのように説明していた。
「どんな宗教・教義を信じるかは個人の自由です。大川隆法の教えが嘘だと悟った方が脱会を申し出て、面談でこれを認めずに信仰を強制し続けるのであれば、宗教団体としてあり得ないこと。まさしく公序良俗に反する『無効の定め』です」
レプロも相当なブラックだと思うが、いまもこの制度が続いていたとしたら、幸福の科学の体質にもかなり問題がある。過剰適応にも見える清水富美加は本当に大丈夫なのだろうか。
(編集部)
最終更新:2017.11.20 04:07