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米大統領選でサンダースが健闘、英でもコービンが労働党党首に! 欧米では反格差、社会主義者が評価されているのに日本は…

 翻って、我が日本の現状はどうか。事態は欧米以上に深刻だ。厚労省の2014年の発表によれば子どもの相対貧困率は16.3%で実に6人に1人が貧困状態にあるといわれる。OECD加盟諸国の中でもワーストクラスだ。今年2月24日の朝日新聞朝刊には、独身で非正規雇用の女性の7割が年収250万円以下という調査結果が載っていた。その一方で年収数億円の富裕層も存在する。この「差」は合理的に説明できない。にもかかわらず安倍政権は富裕層のみを優遇し、アベノミクスだトリクルダウンだと言うばかり。今年1月の国会では、安倍晋三首相が「日本は世界の標準でみて、かなり裕福な国になる」と開き直る始末だった。

 最大野党の民主党も結局のところ、新自由主義者が主流派で、自民党と変わりがない。それどころか、国民の生活より財政緊縮を重視するなど、経済政策的には自民党よりタカ派的な姿勢まで見せている。しかも、維新との合流で保守的・新自由主義的傾向はさらに強まるだろう。

 アメリカでさえ、社会主義者が政治のメインストリームに躍り出てきたというのに、日本はむしろ、右傾化、新自由主義の動きがさらにエスカレートしている。

 日本の国民が、格差助長政策によって貧困に追いやられている自分たちの現実に気づき立ち上がる日は、はたしてやってくるのだろうか。
(野尻民夫)

※文中のサンダース語録邦訳は「のら猫寛兵衛 サンダース語録1985〜2015」より引用しました。

最終更新:2016.03.04 04:40

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