いずれにしても、安倍首相が手段を選ばず森首相を組織委会長にねじこんだのは間違いない。ここまでやるくらいだから、安倍首相が国立競技場問題で森氏に全権委任に近い権力を与え、あの混乱にもかかわらず、森会長をひたすら守ったのも当然といえるかもしれない。
しかし、なぜ、安倍首相はそこまで、森首相に弱いのか。
「安倍さんはかつての森派、清和会出身で、第二次森内閣で官房副長官に引き上げられた、いわば直系の子分さんですからね。当然、金銭的にもかなり世話になっているし、いろいろ弱みも握られているんでしょう。とにかく、森さんには絶対逆らえませんよ」(政治評論家)
今回の「B案の方がいい」発言を機に、森氏をめぐっては、再び批判が巻き起こっている。ネットやワイドショーでは、「杜のスタジアム」という設計プランの名称をもじって、「森のスタジアムじゃないか」というツッコミの声が上がった。
だが、その一方で、なぜこんなに無能で自己顕示欲だけの人物が五輪組織委会長になれて、今も責任を取らずに居座り続けていられるのか。その背後にある安倍首相の存在に言及した報道はほとんどない。メディアは、安倍政権に臆することなく、その責任をきちんと追求すべきではないのか。
(田部祥太)
最終更新:2015.12.17 12:37