にわかには信じがたいような話だが、飯島参与といえば、小泉首相秘書時代から選挙予測のプロといわれ、マスコミに出るようになってからも予測を外した事はほとんどない。先の政治評論家もこう言う。
「300議席いくどうかわからないが、自民党が現状維持の295議席を確保する可能性はかなり高くなってきた。それに、民主党の大物が何人か落ちるのは確実でしょう。一説には、代表の海江田万里も危ないとさえいわれている」
まさに、恐怖の予測だが、もっと恐ろしいのは選挙後だ。自民党は野党を切り崩して、さらに勢力を拡大させるのではないかと言われているのだ。そのターゲットとなるのが、直前まで選挙に出ることを示唆しながら、結局、出馬をとりやめた維新の党の共同代表・橋下徹。この裏で、自民との間で合流する事で話ができている可能性があるのだ。全国紙政治部記者が解説する。
「もともと安倍と菅が今回、解散を強行したのは、『野党分断のため』とも言われている。一方の橋下は11月3日のタウンミーティングでも、安倍首相と菅官房長官を『信頼できる』と絶賛するなど、軸足は完全に安倍自民に向いている。しかも、橋下は菅とはかなり親密で、頻繁に連絡を取り合っているからね。出馬とりやめも、菅が間に入る形で、対立していた公明党と手打ちをさせた可能性が高い。実際、維新は大阪の公明党候補者がたっている選挙区には候補者をたてなかっただろ。選挙後のことも橋下―菅ラインで、着々と進めているはずだよ」
安倍自民党が飯島の予測どおりに大勝し、橋下一派、さらに次世代の党が合流すれば、あわせて350議席を超える極右タカ派勢力が誕生する。いよいよ軍国ニッポンの復活が目の前に迫ってきたということらしい。
(野尻民夫)
最終更新:2014.12.01 09:04