そして、なんといっても忘れてはいけないのは、08年に「週刊現代」(講談社)がスクープした、嵐・大野智の“大麻3P疑惑”である。
このとき「週刊現代」は、カラオケボックスで大野があきらかに“イってる”目つきで女性と写っている写真を大々的に掲載。同時に、写真が撮影された日に大野とカラオケボックスで同席した女性が、参加者のひとりが大麻を取り出し、大野が「面白いねぇ~」と言いながら楽しげにその大麻を吸ったこと、その後、カラオケボックスを出て女性2名と3Pとなったことなどを告白している。──まさに国民的アイドルグループである嵐に巻き起こった、超ド級のスキャンダルだ。
だが、この一大スキャンダルを後追いするスポーツ紙・テレビ局は皆無。11年には、大野の“大麻疑惑”の告白者である女性が自殺し、「週刊文春」(文藝春秋)が彼女から流出したというジャニーズタレントたちとの親密な関係をうかがわせる写真を掲載。大野をはじめ、相葉雅紀に二宮和也、松本潤とも関係があったと彼女が告白していたことを記事にしたが、これもまた大手芸能マスコミはスルーしている。
同じように、99年には「噂の真相」が、芸能ブローカーが主催していた“乱交パーティ”の存在をスクープし、TOKIO・長瀬智也や松岡昌宏、山口達也、KinKi-Kids・堂本光一らが参加していたことを伝えた。その衝撃は大きく、この報道を受けてスポーツ紙や週刊誌は後追い記事を掲載したのだが、なぜか実名で報じられたのは弱小プロダクション所属のいしだ壱成のみだった。
──このように、テレビ局や一部を除いたスポーツ紙・週刊誌にとって、ジャニーズ事務所のスキャンダルは“なかったこと”として葬るのが鉄則。今回の山下智久らの事件のように警察沙汰となっていても、ダメージを最小限に抑えるのが仕事なのだ。
こんなことをやっていながら、朝日問題では「報道は公正中立でなければ」「メディアは事実の追及が使命」とかいう建前を声高に叫べるんだから、マスコミの二枚舌ってほんとうにすごいわ。
(サニーうどん)
最終更新:2018.07.22 10:03