「壇さんを異物、あるいは汚れとしていた層の視線によって、あなたは漉されて漉されて、かえってどんどん清潔になっている」
この言葉を受けて、壇蜜は「みんなが、私のジフになってくれたんでしょうね。ジフってわかります? クレンザーのジフ」と、自負ではなくジフなのだという。そのこころは、「ジフはいいです。ぬるぬるしたものが一気にきれいになります」。
──傷つかずにぬめりを取る。壇蜜いわく「穏やかな研磨剤」。「言葉の選び方まできれい(笑)」と桜木も感心しているが、こうした言葉のおもしろさを感じさせる表現ができる芸能人は、たしかに数少ない。
桜木の評価も社交辞令やファン目線ではないらしく、対談後も「壇蜜には、エンタメじゃなく純文学を書かせるべきだ」などと周囲の編集者にかなり熱心に語っていたという。
そして、壇蜜自身もこの対談で「私のなかで文芸は一番遠い世界だと思っていたので、その世界にもし仲間に入れてもらうとしたら、壇蜜としての生命をいくら使ってでも近づきたいと思っていました。それはおそらくグラビア業や女優業とはまた違う視点で、尊いものなんだろうと。女優は最終的に向いてないなって(笑)」と、文芸への意欲をのぞかせている。
最近の檀蜜はテレビに出ていてもどこか流している感じに見える。唯一、楽しそうなのは『久米書店』(BS日テレ)で久米宏と一緒にMCをつとめ、作家と話している時くらいだ。だったら、いっそ、このまま一気に小説家になって、芥川賞や直木賞を狙ってみてはどうだろう。マジな話、檀蜜だったら獲れる可能性は十分あると思う。
あ、でも、その場合もセクシーグラビアだけはやめないでほしい。直木賞受賞後も「週刊プレイボーイ」や「アサヒ芸能」でM字開脚を晒し続けた作家、というのはきっと文学史に残るはずだから。
(サニーうどん)
最終更新:2015.01.19 05:08