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【検証!ブラックディズニーの恐怖 番外編】

巨額広告費とお土産接待! ディズニーの元担当者がマスコミ対策を告白

 また、集客拡大のためのイベントを重視し、秋のハロウィンや冬のクリスマスのイベントを大々的に仕掛け、文化を生み出していった。

「今、40歳以上の方々ならよくわかると思うのですが、東京ディズニーランドができるまで、そもそもクリスマスというのは今のような派手なものでは決してなかったのです。(略)ところが、東京ディズニーランドのクリスマスが街のクリスマスを変えていきました。商業地はどんどん明るく、派手になっていったのです。家庭でもその文化が広まり、アメリカのようなクリスマスを楽しむことが、一気に一般化したのです」「東京ディズニーリゾートが日本の季節感を変えてしまうほどの量とインパクトで、巨額の広告キャンペーン」を行ない、「連日、コマーシャルが流れ、駅にはポスターが貼られ、多くの人が目にします。そうすると、日本全体がなんだかそういう雰囲気になってしまうのです」(同書より)

 このため、「宣伝費は、当時、売上高の2~5%という巨額の予算を確保」し、積極的に投入していったのだ(ざっと20~50億円と推計できる。なお、14年度の販促活動費全体は約91億円)。

 また、入念な広報活動(マスコミ対策)についてもその内幕を語っている。

 まずは、無料の入園券や無料の「ビッグテン」を年間5万枚から10万枚ほど観光業者やメディア向けに配布する。そして、取材に来た際には特別なお土産を用意しておく。

「ここで、お菓子などを持って帰ってもらっても仕方がありません。そうではなくて、東京ディズニーランドでしか手に入らないもの、例えばイベントに関連したもの、そのときにしか手に入らない特別なものを用意して、プレゼントするのです。(略)大きなフィギュアをお土産にしたこともあります。担当記者の方からは、『去年もらって家に持って帰ったら、お父さんとしての評価が高まった。ありがとう』『来年も呼ばれたい、異動しないように祈っている』なんて声をよく聞きました。要するにマスコミがまた来たくなるような取り組みをしていたのです」(同書より)

 マスコミ対策として、アメとともにムチも欠かさない。開業前のプレビューでは「勝手に取材や撮影をしないでください。これらの版権はディズニーにあります。外から撮られたときにも、ディズニーの版権に関わります。勝手に写真などが使われた場合には、版権違反に問われることがあります」と通告し、事前にアポイントのない取材はお断り。

「外側から望遠で東京ディズニーランドを撮ろうとしているマスコミもいましたから、周辺をいつもパトロールしていました」(同書より)

 公表前の事前の原稿チェックも、「自由に掲載、放送されたりしたら、東京ディズニーランドにとって本意でないようなイメージの写真が掲載されてしまうかもしれない。それではブランドコントロールができなくなるわけです」という。

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