しかし、こうした大崎会長の一方的な主張に対し、当の吉本興業所属芸人から、勇気ある批判が飛び出した。
15日、ハリセンボンの近藤春菜が、MCをつとめる『スッキリ』(日本テレビ)で、これまでの吉本興業との“口頭”契約についてこう暴露したのだ。
「会長のインタビューは読みましたけども、わたしも吉本興業に所属している、お世話になっている芸人として、会長は口頭でも契約は成立する、民法上成立するとおっしゃってますけど、でも口頭だったとしても、芸人も芸人で納得してお互い同意していないと契約って結ばれないと思うんですよね。それに関して吉本興業はどういう考えで、あなたとこういう風に契約しますということを、口頭でも聞いた覚えはないですし。会社にいくら入ってあなたは取り分はこうですとか、他の問題に関しても、何もないですよね」
「会長のおっしゃっていることと芸人みんなの間での相違がすごくて、これで納得している芸人っていないと思います」
大崎会長がいう“口頭”契約なんて実際は存在せず、そのことに対し芸人たちも納得していないというのだ。これが事実なら、吉本興業はこの期に及んでも、嘘とごまかしでその場しのぎをしようとしているということではないか。
しかも、今回の吉本興業の対応でもうひとつ問題なのは、前述した「共同確認書」の内容だ。その詳細については明らかにされていないが、大崎会長によれば、これは「反社会的勢力との関係断絶などを誓約」させるもので、また「直接依頼された仕事をすべて会社に報告させる」ものだという。
契約書をかわさず“共同確認書”に署名させるというのは、いつでも一方的にトカゲの尻尾切りができるようにするものとしか思えないが、この共同確認書には、もっと大きな問題がある。