「PCRの抗原検査を薬局で」発言!小学生でも知っているPCRと抗原検査の違いを知らないのか?
ようするに、「新型コロナ対策」に多大な期待が寄せられている総裁ナンバー1候補だというのに、ここにきて「ワクチン担当大臣のくせに、新型コロナの基本的なこともよくわかっていないんじゃないか」という疑惑が濃厚になっているのだ。
じつは、「河野太郎、コロナわかってない説」には、もうひとつ、証拠となる発言がある。それは14日におこなった出馬表明会見でのこと。河野氏は総裁選において、コロナ対策として「短時間でわかる簡易検査キットの低コストでの大量供給」することを強く主張しているが、この日の会見ではこんなことを口にしたのだ。
「いま、PCRの抗原検査、一般の人が薬局で買いたい(と思っても)、残念ながらルールでそれはできない、ということになっています。いまそれを規制改革推進会議で、このコロナ禍なんだから、そういうこともできるようにきちんとルールを変えていこうよ、そういう議論をしています」
PCRの抗原検査……!? これもいまどき小学生でも知っていそうな話だが、PCR検査と抗原検査はまったく違うもの。ざっくり言うと、PCR検査はウイルスの遺伝子を薬剤によって増幅させて検出する検査で、抗原検査はウイルスのタンパク質(抗原)を検出する検査。よって、「PCRの抗原検査」などというものはこの世に存在しないはずだ。
しかも、いま政府が一般薬局での販売を認めようと進めているのは「抗原検査簡易キット」だが、こちらもすでに一般常識になっているように、抗原検査簡易キットはウイルス量が不十分だと感染を正しく判定できないなどの問題点も多く、PCR検査との精度の差などは国会でも議論になってきた。
つまり、そうした議論を知っていれば、専門家でなくても普通に「PCRの抗原検査」などというありえない言葉は出てこないはずなのだが、それが現役閣僚かつ次期総裁・首相を狙う人物から飛び出したのである。
河野氏に次々と浮上する「パルスオキシメーターの重要度を知らなかった説」に、「PCR検査と簡易キットによる抗原検査の違いを理解していない説」……。いや、たとえ本当はパルスオキシメーターについて前からよく知っていたり、PCRとたまたま言ってしまっただけだとしても、河野氏にコロナ対策を期待することはまったくできない。
それは、今回の総裁選で打ち出しているコロナ対策を見てもはっきりとしている。