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自民党の夫婦別姓を議論する組織が「ニュートラル」とは笑わせる 幹部4人全員が男性で神道政治連盟 3人は別姓反対で日本会議

幹部4人が男性で神道政治連盟国会議員懇談会のメンバー、3人は日本会議国会議員懇談会

 つまり、少なくともこの回答を見れば、自民党の選択的夫婦別姓ワーキングチーム幹部は「ニュートラル」どころか、4人の幹部のうち3人は選択的夫婦別姓に「反対」の立場なのだ。

 しかも、この4人は全員が神社本庁を母体とする政治団体「神道政治連盟」の理念に賛同する議員で構成される「神道政治連盟国会議員懇談会」のメンバーだが、「神道政治連盟」は「伝統的な家族観の崩壊に繋がりかねない」として選択的夫婦別姓制度の導入に反対。今年2月に発行した機関紙でも、反対派の急先鋒のひとりである自民党の山谷えり子参院議員や八木秀次・麗澤大学教授の寄稿文を掲載し、反対の姿勢を全面に押し出している。

 また、石原氏、西村氏、奥野氏は、やはり選択的夫婦別姓に反対している「日本会議」と一心同体となっている「日本会議国会議員懇談会」のメンバー。とくに、事務局長の西村氏は日本会議が創立10周年を迎えた際に、奥野氏は20周年の際にそれぞれメッセージを送っており、〈文化・伝統・自然・歴史を大切にする国家こそが、世界に尊敬される真の独立国〉(西村氏)、〈古来より皇室を中心として続いてきた日本の伝統、文化、歴史を守り、後世への継承することは日本人としての務め〉(奥野氏)と述べている。

 さらに言えば、奥野氏は安倍晋三・前首相が率いる極右議員集団「創生「日本」」のメンバー。創生「日本」は、下野時代の2010年には渋谷や新宿などで街頭演説を繰り返し、当時、民主党政権が進めようとしていた選択的夫婦別姓について「日本という国が国家解体に向かって進んでいます!」「国の骨格がいま崩されようとしています!」とがなり立て、安倍前首相自身も「夫婦別姓は家族の解体を意味します。家族の解体が最終目標であって、家族から解放されなければ人間として自由になれないという、左翼的かつ共産主義のドグマ(教義)。これは日教組が教育現場で実行していることです」(「WiLL」ワック2010年7月号)などと語っていた。

 そして、こうした考えはメンバーの奥野氏も共有するものだ。実際、奥野氏は自身のブログで、あるときは〈政治の左傾化(外国人参政権、夫婦別姓、など)に歯止めをかける〉と記述(2010年9月12日付)。また、あるときは「子ども手当」「夫婦別姓」「外国人参政権」を「悪法」と呼び、〈これらの「悪法」に共通しているのは選挙で票を入れてもらうために理念もなく、家族の絆を壊し、日本の子供達の未来が危うくなる法律である〉と綴っていた(2010年5月29日付)。

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