マスコミがジャニーズの不祥事を乗じるようになったのも事務所の許可があっただけ
亀梨がジュリー社長のお気に入りであること、山下の独立問題に加え、文春報道に決定的な証拠がないことで、強硬な姿勢に出ることにしたようだ。ジャニーズ事務所は新体制になってから、コンプライアンス改善をやたらアピールしているが、もしこれで何の対応もしなければ、結局、幹部の寵愛や人気度に左右される不公正なものでしかないということになってしまうだろう。
ただし、小山と加藤の未成年飲酒報道の際も、当初は事務所もマスコミもスルーを決め込んでいたが、2人が報道番組に携わっていたこともあって批判の声が高まり、活動自粛に追い込まれた。ネットで批判の声が高まったり、「文春オンライン」がさらなる証拠を突きつければ、今回の山下と亀梨もこのままスルーで押し切れるどうかはわからない。
だが、ジャニーズ事務所以上に問題なのは、芸能マスコミの姿勢だ。結局、ジャニーズに報じるなと命じられると、完全に沈黙してしまったのである。
しかし、考えてみれば、それも当然かもしれない。芸能マスコミがここのところジャニーズタレントの不祥事も報じるようになっていたのも、ジャニーズが処分を発表し“ここまでは報じてOK”と許可していたから、その範囲で報じていただけだ。不祥事を扱っていても、ジャニーズ事務所の意向しだいというのは、1ミリも変わっていなかった。
今回の山下・亀梨の未成年飲酒問題をめぐって、それがあらためて明らかになったと言えるだろう。
(時田章広)
最終更新:2020.08.11 02:24