不倫を報じた Sponichi Annex、NEWSポストセブン、文春オンラインなど
“タピオカ騒動”で芸能活動を自粛していた木下優樹菜が7月1日、復帰を発表するも、速攻で芸能界を引退したことで、マスコミが一斉にバッシングを展開している。
所属事務所のプラチナムプロダクションが引退発表に際し〈今後の活動に向け、慎重に協議を続ける中で、当社として今後同人との信頼関係を維持することが著しく困難であると判断〉とコメントしたことから、「木下の不倫が原因」と断定。かねてより報道されていたサッカー日本代表の乾貴士選手との“タテヨミ不倫”を蒸し返すだけでなく、一斉に新たな不倫相手が発覚したと報じた。そして、「タピオカ騒動だけでなく不倫までしていたとは」「ママタレントを売り物にしながら裏で不倫をしていたなんて信じられない」と、大バッシングを繰り広げているのだ。
しかし、この不倫報道、かなりあやしい。それは、各メディアの不倫相手の報じ方をみても明らかだ。ざっとあげてみよう。
「大手事務所所属の男性グループの30代メンバー」(文春オンライン)
「妻子あるミュージシャン」(NEWSポストセブン)
「音楽活動もしている30代の俳優」(サンスポ)
「男性グループメンバー」(スポニチ)
「人気男性グループのダンサーX」(デイリーニュースオンライン)
「大手事務所所属のヒップホップグループ」(『バイキング』での中村竜太郎氏の発言)
とにかくかなり曖昧で、メディアによって表現がバラバラ。すべての報道が当てはまるような芸能人って本当にいるのだろうか。まあ、LDH所属グループのメンバーならいくつかの報道は該当するが、しかし、だとしたらなぜ、もっと具体的に報じないのか。マスコミ関係者は「裏が取れていないから」と弁明し、ネットでは「相手の所属が大手事務所だから名前を出せない」という推測が流れているが、そんなわけがない。芸能マスコミなんてふだん、根拠のない噂レベルの話をさんざん書いているし(実際、乾選手については裏も取れていないのに実名で報道している)、相手が大手事務所であっても、「文春」などの週刊誌系はディテールがわかっていれば、ある程度は踏み込んで書くはずだ。
また、『バイキング』(フジテレビ)では坂上忍が、「これは、引退と引き換えに、その記事を出さないでくれっていう…」と推理していたが、何を素人みたいなことを言っているのか。週刊誌がそんなメリットのない取引に応じるはずがないだろう。
芸能マスコミがこんな曖昧な書き方しかできない理由ははっきりしている。それはメディア側も相手はおろか、本当に不倫しているかどうかさえわかっていないからだ。実際、不倫報道をしたあるメディアの記者に取材をかけたところ、こんな驚きの答えが返ってきた。
「少なくともうちは、相手が誰かわかってないし、なんのディテールもつかんでいない。事務所周辺からそういう情報が出ているからそのまま書いているだけ。多くの社も同じだと思うよ」
そう、今回の不倫報道はどうも、所属事務所のプラチナム周辺が曖昧に流した話を書き立てているだけのようなのだ。