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三浦瑠麗がヘイト規制の討論で「保守速報を禁じるんならリテラも禁じるべき」 反論されると「ほとんど読んでないので」

「阪神大震災の瓦礫から北朝鮮の迫撃砲」のヘイトデマを拡散した三浦瑠麗

 まさか忘れたわけではあるまい。三浦氏といえば昨年2月、『ワイドナショー』(フジテレビ)で“北朝鮮のテロリスト分子が日韓に潜んでおり、とりわけ大阪が危険だ”という発言をして大炎上。これは明らかに「大阪は在日が多い」という前提で「在日朝鮮人=北朝鮮のスリーパーセル」と想起させ、在日差別を助長・扇動する発言。実際、この発言の数カ月後の大阪地震でネット上に流れたヘイトデマのなかにはそれ以前の震災には見られなかった「スリーパーセル」という言葉が散見されるなど、現実にさらなる差別を引き起こしている。その差別性だけでもヘイトを繰り返すネトウヨとなんら変わらない。しかも、この三浦発言、本サイトが明らかにしたように、無根拠のデマと呼ぶべきシロモノだった。

 簡単に振り返っておくと、この三浦氏の“スリーパーセル”発言には一般だけでなく研究者らからも大きな批判の声があがったのだが、三浦氏がその「反論」として出してきた主たる「ソース」は、Wikipediaでも「潜在的に信頼ができない」として引用を禁止、あるいは注意喚起されている「デイリー・メール」などの英タブロイド紙。その他に「根拠」としてあげたものも、公安が予算獲得目的にもちだしている古い話の焼き直しか、テロとは関係のない情報収集活動や非合法経済活動についての解説でしかなかった(過去記事https://lite-ra.com/2018/02/post-3799.html)。

 その後、再反論した三浦氏はさらに馬脚をあらわす。三浦氏は“阪神淡路大震災時に倒壊した瓦礫から北朝鮮のスリーパー・セルが所有していた追撃砲が発見されたことがあった”などと追加で言い出したが、これについても本サイトは、当時、震災の取材にあたった在阪ジャーナリストの「在日やアジア系外国人に関する差別デマはいくつか耳にしたが、迫撃砲発見となんて話はデマとしても一切聞いたことがない」といった実名証言などを紹介。三浦氏が根拠にしたと思われるのは、震災から12年も後の読売新聞の北朝鮮核問題報道に出てくるほんの数行の記述にすぎず、しかもそれ自体根拠もディテールもない伝聞でデマの可能性が極めて高いものだった(過去記事https://lite-ra.com/2018/02/post-3808.html)。

「信頼性のあるソースではないオピニオン」「いろんなうがったもの垂れ流して」いたのはまさに、自分のことではないか。

 いや、それだけではない。三浦センセイは2018年の「正論大賞」新人賞「正論新風賞」というやつを受賞しているのだが、その主催の産経新聞や系列の夕刊フジがどれだけ信頼性のないソースでヘイト記事や為にするフェイク情報を垂れ流してきたと思っているのか。リテラのことをあれこれ言うなら、その前に産経を批判して受賞を拒否すべきだろう。

 それを、あんなフェイク極右メディア主催の賞は喜んでもらっておきながら、「読んでない」はずのリテラを名指したのは、結局、安倍政権をフォローする「国際政治学者」としてもてはやし、守ってくれる保守論壇とは違って、本サイトが三浦サンの無教養やカンチガイっぷりを厳しく批判しているからなのではないか。

 いずれにしても、改めてハッキリしたことがある。それは、三浦瑠麗という人物が、実際のところ、記事の見出ししか読まず、ネットの風評を鵜呑みにして、ものごとをエラソーに語っているという呆れた事実だ。もはや、「ヘッドライン読み」でヘイトデマをリツイートしまくるネトウヨ同然。メディアもいい加減に知識人扱いするのをやめたほうがいいのではないか。

最終更新:2019.11.27 02:44

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