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堀江貴文が“手取り14万円”に「お前が終わってんだよ」でまた無知を晒す それでもホリエモンに踊らされる自己責任厨の信者たち

議論の土台を全然分かっていないのに知ったかぶり ホリエモンの頭の悪さがまた…

 賃金だけではない。国際社会のなかで、日本は最も経済成長が滞っている国と言っていい。事実、日本のGDPは1990年代後半から現在にかけてほとんど変わっていない。これを「世界全体に占める日本のGDPシェア」の観点で見てみると、1995年に17.6%だったものが、直近ではわずか6%程度。これは1980年よりも低い数字である。このGDPシェアをみれば、“日本の経済力”は実に40年以上前の水準以下になっていると言う他ない。加えて、日本の労働分配率(企業などで生産された付加価値のうち、給料など労働者に還元される割合)は世界最低水準だ。

 つまり、日本経済自体が長いトンネルから脱出できず、もはや「豊かな国」とは言えない水準まで落ちている。そして、そのしわ寄せを一番受けているのが労働者なのだ。富裕層と一般層の格差が広がっており、日本の相対的貧困率15.6%(2015年)はOECD加盟国のなかでワーストから数えたほうが早い。「努力が足りないお前が悪い」という言い方は「努力すれば報われる」という前提に立っているが、実際には、「手取り14万円」が当たり前になっているほど、日本の経済状況は地盤沈下している。

 しかも、こうした実態が、新しいイノベーションや、経済成長の阻害要因になるという悪循環を生んでいる。
 
 少し前、ソフトバンクの孫正義氏が「日本はいつの間にかAI後進国になってしまった」「この数年間で一番革新が進んだAIの分野で、完璧な発展途上国になってしまった」と発言して話題になったが、この背景にも、日本の労働環境の悪さや低賃金がある。

賃金が低いため、労働者のモチベーションや生産性も上がらず、やる気のある人材は海外の流出していく。外国人労働者も待遇や賃金などの問題で、日本より韓国、ドイツなどを選択するケースが増えている。

 言っておくが、いま説明したことは、日本の経済状況や労働者の生活状況を語る上で、ごく当たり前の基礎知識だ。「手取り14万円」の労働者を「終わってんのは『お前』だろwww」と嘲笑するホリエモンは、そんな状況も分かっていないらしい。

 本サイトでは以前から、堀江氏が年金問題や原発問題などで“知ったかぶり”をかますたびに、実はその議論の土台を全然分かっていないという“頭の悪さ”を指摘してきたが、今回の発言もまさにそういうことなのだろう。


 だが、恐ろしいことに、いまだにホリエモンに騙されてしまう人が少なくないらしい。しかも、同類のネオリベ系若手経営者みたいな連中ばかりでなく、それこそ、ギリギリの生活を強いられるような“貧困層”の若者が、ホリエモンを尊敬しているらしいのだ。

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