「NHKから国民を守る党」公式サイト
元NHK職員・立花孝志代表が率いる「NHKから国民を守る党」が予想通り、とんでもない展開になっている。先の参院選で立花代表が当選。1議席獲得と得票率2%以上を達成して、政党要件を満たしただけでも衝撃だったが、その後、トンデモ議員を吸収する形で、どんどん勢力を伸ばそうとしているのだ。
きょう午後には、あの「北方領土を戦争で奪い返す」発言をした丸山穂高議員と立花代表会談が開かれたが、会談直前、丸山議員が自分で「『NHKに不満よな。丸山、動きます』と丸山穂高議員、N国への入党要請に応じる意向を固める」とツイッターに投稿。会談後そろって記者会見を行い、本日付けで入党したことを発表した。
また、同じくきょうFNNが、30日に渡辺喜美参院議員が立花代表と記者会見を開き、新たな会派の結成も含めて共闘することを発表する見通しであることを報じた。
さらに、N国は秘書への暴力とパワハラで告発をうけ、自民党から除名勧告を受けている石崎徹議員についても、入党要請を行っている。立花代表は丸山議員との会見でも、11人の議員に入党を打診していることを明かしていた。
まさにトンデモ議員のデパートになろうとしている感じだが、笑っていられないのは、N国の勢力が拡大することで、その国会内で発言権がどんどん拡大することだ。委員会の委員・理事や質問時間は会派の議席数におうじて割り当てられるが、もし、このまま議席が増えて、5議席を超えれば、代表質問権まで得てしまうのである。
N国のような政党にそんな力を与えていいのか。改めて、そのトンデモぶりを記しておかねばならないだろう。
N国は、一見すると、安倍忖度のNHKを批判するような政党名だが、実際はネトウヨ、ヘイトの巣窟なのだ。たとえば、先の統一地方選でN国は26人の地方議員を当選させ現職13人と合わせ39議席を有するまでになったが、そのなかには、在特会らと行動をともにし民族差別を煽動した中曽ちづ子・川西市議など、極右レイシストが複数いる。
また、N国は統一地方選に当選した議員にN国への130万円の供出と毎月10万円の支払いを要求し、130万円払わなかった地方議員5名を除名処分するという騒動も起こしているのだが、N国公認候補として当選し除名された議員のなかにもヘイト常習者が複数含まれていた。
たとえば、沓澤亮治・豊島区議は熊本地震の際在日コリアンへの差別扇動デマを垂れ流すなど悪質なヘイト行為を繰り返してきた差別市民団体「しきしま会」の中心人物で、ブログにも〈韓国人観光客がスプレー強盗被害「これで朝鮮人が減ったら嬉しいんやけど」〉〈慰安婦像改め「後ろから前からどう像」〉〈韓国、セルフ土人化に邁進中〉などと差別的言辞が並んでおり、なかにはジェノサイドを示唆するようなものまである。
佐々木千夏・杉並区議も、〈NHK問題の本質は、内部に朝鮮人が増えたことが原因〉〈日本人になりすました二重国籍の国会議員が250名もいれば、NHKの朝鮮人と結託し、数の力で法案も党も潰されることは目に見えていると感じます〉とツイートしていた。