ローソンに「なぜ知事の写真をでかでかと載せる必要があるのか」と質問!
そこで、本サイトは事実確認のため、問題の“吉村ポスター”についてローソン本部に直撃。ポスターに吉村府知事の写真が掲載された経緯や目的、また、これまでローソンのポスターで自治体首長の写真を使ったケースはあるか、吉村氏の写真は大阪府からの要請というのは本当か、などと問い合わせた。するとローソン広報室の担当者は28日、以下の文章のかたちでオフィシャルコメントを出した。
〈ローソンは包括連携協定を締結している大阪府との連携にて、G20大阪サミット開催記念フェアを6月18日(火)〜6月30日(日)の期間で実施しています。
今回、大阪府知事の写真を使った販促物作成の許諾を頂き、大阪を盛り上げるために店頭に掲出しています。なお、ポスター等販促物は6月30日に撤去予定です。〉
コンビニの販促ポスターになぜ首長の写真を使ったのかには具体的に触れず、ただ、事務的な回答をするのみだった。
自治体が民間と提携して地域の安全やインフラなどの環境整備を行うこと自体は、うまくやれば住民へのサービス向上につながりうる。だが、包括協力協定の名の下に、首長の顔写真を掲載したポスターを大量に貼り出すのは明らかに政治宣伝につながる。しかも、それは癒着や特定企業びいきという問題も引き起こしかねない。
たとえば、今回、吉村府知事の顔写真入りポスターを展開したローソンで言えば、吉村府知事がツイッターで、ローソン製の「大阪味」おにぎりをこのように宣伝していた。
〈G20大阪サミット関連でローソンさんからご協力頂いてます。「大阪味」のおにぎりは1個買えば、1円が府の子供の貧困対策の基金に寄付されます。僕も食べましたが、たこ焼き味のおにぎりというか、おにぎり味のたこ焼きというか、そんな感じです。どんな感じやねん。是非、一度食べてみて下さい。〉(6月20日)
大阪府は包括連携協定について、HPで〈キーワードは、「対話」と「Win‐Winの関係で課題解決を図る」〉などと説明しているが、ようは“大阪府のPRに協力すれば企業も得をしますよ”ということだろう。逆に言えば、企業側から見ると“行政の言いなりになればなるほど見返りがもらえる”という構図だ。