豪雪で孤立も「どんなことがあっても店を閉めるな」
しかも、この状況は東日本大震災の後も基本的に変わっていないという。震災被害を受けて、各コンビニ本部は緊急時マニュアルを作成し、オーナー、従業員の生命優先を打ち出したが、これは表向きのことでしかなかった。三井氏は今年に起きたこんなケースを紹介している。
〈今年二月に起きた日本海側の豪雪に際して、店への配送も止まり、(略)コンビニ自体がサービスを提供できない事態になり一時的閉店要請をしたところ、どんなことがあっても店を閉めてはならないとの指導で、従業員の安全を考えオーナー夫妻で丸二日以上、店に泊まり込みで雪かきを続けたところ、奥様が過労で意識をなくし救急配送されても、オーナー自身は店を離れられなかったと訴える人がいました。〉
この話を聞くと、2017年の災害対策基本法「指定公共機関」化によって、本部の締め付けはむしろ過酷になっているのではないかとさえ思えてくる。
たしかに、災害で物資不足におちいったとき、コンビニは頼りになる存在だ。しかし、だからといって、コンビニオーナーや従業員に過度な負担をかけ、命を危険に晒していいというものではけっしてないはずだ。
コンビニオーナーの皆さんは危険を察知したら、本部の言うことなんてきかずにすぐに逃げてほしい。そして、安倍首相と自民党は宴会を開いている暇があったら、コンビニに無理をさせなくても物資を届けられる体制を一刻も早く構築すべきだろう。
(小石川シンイチ)
最終更新:2018.09.29 06:54