『ワンダーウーマン』のイメージソングでも! だだ漏れの女性蔑視思想
こういった無反省の姿勢は案の定、その後も度々女性蔑視問題を引き起こしている。
たとえば、2017年日本公開の映画『ワンダーウーマン』の日本版イメージソングとして提供した「女は一人じゃ眠れない」(シングル「逃げ水」カップリングに収録)での炎上騒動。
ワンダーウーマンは、バットマンやスーパーマンと同じDCコミックスのヒーロー。1941年に連載がスタートし、これまでも何度か実写化やアニメ化されてきた作品だ。
ワンダーウーマンは連載開始以来、女性解放運動と密接に結びついてきたキャラクターで、フェミニズムのアイコンとして愛されてきたワンダーウーマンを描いた映画にもかかわらず、そのイメージソングに〈女は/いつだって/一人じゃ眠れない/(恋が邪魔をしているよ)/どうする?/感情が動いて眠れない/(胸のどこかが叫んでる)/寂しくなんか ないないない/誰かといたい〉といった女性蔑視ダダ漏れの歌詞を入れ込んだ。当然、これには映画ファンやアメコミのファンから批判の声があがった。
このように秋元氏の書いてきた歌詞で女性蔑視的なものを挙げていけばキリがない。
今回のガールズバンドオーディション告知の文言が〈有名人と熱愛したい人!〉〈IT社長と結婚したい人!〉というものになったのも、プロデューサーである秋元氏のこうした姿勢と無関係ではないだろう。
音楽を通して自己表現する「アーティスト」を見つけ出したいのではなく、意のままに操って金を運んできてくれる、見栄えが良くて若い「人形」がいればいい。根底にそういう思想があるから、歌詞や宣伝戦略にそれがだだ漏れになる。
しかし、今回はガールズバンドである。同じことをやっていたら、いつもどころではない、手痛いしっぺ返しをくらうことになるだろう。
(編集部)
最終更新:2018.09.12 12:39