ジャニーズ事務所とメディアの癒着こそが、ジャニーズタレントの不祥事の温床
不祥事を起こしても事務所は黙認し、メディアもジャニーズ事務所の顔色を伺って報じない──。こうしたジャニーズの隠蔽・強権体質と、それに服従する癒着メディアこそが、ジャニーズタレントたちの一連の問題を引き起こしているのである。
たとえば、2016年にはHey! Say! JUMPの中島裕翔が、路上で一般女性に抱きつき上半身を触ったとして110番通報され、警察署で任意の事情聴取まで受けた。これは「週刊文春」の記事によって明るみになったが、ジャニーズ事務所は「本人も深く反省しております」と謝罪しただけで、マスコミも後追い報道はせず。その年の7月には、中島の主演ドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』(フジテレビ)が、何事もなかったかのように放送された。
こういった話はまだまだある。2008年には「週刊現代」(講談社)が嵐の大野智のスキャンダルを報じたが、その内容は「飲み会」で一緒になった女性2人と大野が、女性のうちのひとりの自宅マンションで飲み直し、なんとそこで大麻を摂取し3P状態になったという参加者による告白だった。この「週刊現代」報道が事実だとすれば、大麻取締法違反の疑いもあったが、これもまたワイドショーなどでは取り扱われることはなく、うやむやになって終わっていった。
また、2010年には、同じく嵐の櫻井翔以外のメンバー4 人がAV女優の女性と関係しひどい扱いを受けたという衝撃的な記事を「週刊文春」が掲載。さらに昨年には、松本潤が井上真央と交際する一方、AV女優の葵つかさと4年にもわたって浮気をしていたと同誌が報じ、この報道で明かされた松本による葵の扱いは、「性奴隷」と表現しても言い過ぎではないほどひどいものだった。こうしたトップアイドルによる大スキャンダルを、ワイドショーは当然のごとく黙殺し、後追いするテレビ番組やスポーツ新聞は皆無だった。
ジャニーズタレントによる不祥事、なかでもわいせつ関連の不祥事が繰り返されるのは、けっして偶然などではない。ジャニーズ事務所のタレントには女性を「性のはけ口」として「モノ扱い」するような構造的な問題があり、それゆえにいつ事件化してもおかしくない不祥事が次々に起こる。しかし、ジャニーズという絶対的権力に守られ、重大な処分が課せられることもスキャンダルとして報道されることもないために、ジャニーズタレントたちは「自分たちは何をやっても大丈夫」という意識をもち、タレントの姿勢はまったく糺されることもなく、結果として不祥事は後を絶たないのだ。
マスコミが忖度をするかぎり、今回のようにジャニーズによる問題が噴き出してもそのたびに隠蔽され、タレントたちの野放図な行動はつづいていくだろう。
(編集部)
最終更新:2018.06.14 08:35