麻生財務相は「こんなことを俺に言わせることがふざけた話」と答弁
端的に言って「気持ち悪い」という言葉しか見つからない。自己保身のために佐川氏を国税庁長官に昇進させて擁護し、都合が悪くなったらあっさり首を切った麻生財務相を、多くの国民は「部下になりたくない上司の最たる例」と感じているはずだ。それを「親分肌」「たいへん大きなリ-ダー」などと延々とゴマをすって「麻生大臣かわいそう!」とアピールするとは……。「社畜」ならぬ、安倍自民党の「党畜」の見本を見せつけられた思いだが、この質疑こそ、間違いなく「国会の無駄遣い」だ。
しかも、義家議員に「最後に麻生大臣の難局へのご決意を」と水を向けられた麻生財務相は、こう答弁した。
「昨日も、私としては事務次官等々、局長等々、幹部を部屋に呼んで、本件について真摯に反省をする必要がある(と言った)。これ、大きな大人のね、いい年こいた大人に対して、こんなことを俺に言わせるところがそもそもふざけた話なんだと言い渡した」
「こんなことを俺に言わせることがふざけた話」って……。財務省トップとして、改ざんに対する「真摯な反省」なんてまるでゼロ。ただただ「下が全部悪い」としか主張しないのだ。
佐川氏が証人喚問を受けることは当然の話ではあるが、こうした財務省と佐川氏に責任があることを前提にして麻生財務相を露骨に庇う茶番を見るにつけ、もうすでに官邸サイドと佐川氏とのあいだで「罪を被ってもらう」という線で話はついているのだろうとしか思えない。
こうした罪をなすりつけるやり方が、近畿財務局職員の自殺という痛ましい事件をつくり出したというのに、まだそれを繰り返そうとする安倍自民党。だからこそ国民は、佐川氏の証人喚問を冷静な目で見届けると同時に、「文書改ざんでもっとも得をしたのは安倍首相」という本質を忘れてはいけないだろう。
(編集部)
最終更新:2018.03.16 09:47