先ほど挙げた新大久保のJKコミュ店が白看板状態にも関わらず行列を成していたことから分かる通り、アングラ化してもJKビジネスが成り立つ背景には、ロリコン的な性的嗜好の発露をJKビジネスに見出すマニアたちが自発的に情報を探し出すという問題がある。SNS時代ならではの口コミによる情報共有ルートがマニアたちの間では完全に確立されているのだ。
しかも、これは逆に言うと、警察の目が届きにくいということでもある。『サラリーマンより稼ぐ女子高生たち』にはJKマニアたちの対談もおさめられているが、そこには、当局の取り締まり強化を鼻で笑うようなこんなセリフもかわされていた。
A氏「結局、イタチごっこなんですよね。合法で運営したいJKビジネス店はまた新たなアイデアを生み出し、非合法のアンダー店はさらに地下へ潜る、と」
B氏「そうした違法店の情報を私らマニアはキャッチする術を既に確立している。アッチがダメならコッチに行くだけでね」
また、本書では最新形態のJKビジネスについてこう紹介されている。
〈既に、「アンダー」や「本番」で荒稼ぎする業者は時流を捉えさらに巧妙化している。例えば、東京・上野でアンダーを雇う某JK店は、表向きは単なるカフェだが、裏で別メニューを設え、常連になると「個撮」(個人撮影の略)と称し、別室に誘い少女とセックスさせているという〉
もはや状況は法律を整備すればそれで済むという段階ではなくなっている。このままアングラ化が進めば、傷つくのはそこで接客をしている少女たちである。抜本的な対策を考えていくのが急務なのは間違いない。
(田中 教)
最終更新:2016.10.23 07:04