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「パナマ文書に電通」は風評被害じゃない! タックスヘイブンに電通系ファンドと北京電通幹部の別会社が

 本サイトは早速、電通にこの疑惑をぶつけてみた。すると、電話取材に応じた広報担当者は「パナマ文書」に出てくる「DENTSU SECURITIES INC」との関係については完全に否定したが、「オフショアリークス」にあったタックスヘイブンの会社「SUHOM MOBILE」への投資についてはこう認めたのだ。

「10年ほど前に、ケイマン(諸島)に本社を置く企業へ、私どもがベンチャーファンドのようなもので事業投資をしたことがあります」

 しかし、一方で、広報担当者は租税回避行為については、こう否定した。

「これは純粋に事業としての投資であり、しかもマイナー投資です。すでにこの企業への投資は数年前に引き上げていますし、租税回避を目的としたものではまったくありません。何か問題になるようなものだとは思っておりません」

 だが、本サイトがその「マイナー投資」がどれほどの規模なのか、を訊いたところ、はっきりとした回答はえられなかった。また、純粋な投資なら、なぜわざわざタックスヘイブンであるケイマン諸島にファンドを設立したのか、など、不可解な点も多い。

 この問題については、まだまだ検証する必要があると思われるが、今後、マスコミがこれを大々的に取り上げる見込みは薄いだろう。実際、「オフショアリークス」が公開されたときも、そのなかに電通の名前があったことを大マスコミは一切報道していない。

 以前、本サイトでもお伝えした通り、日本の大企業のかなりの部分は、タックスヘイブンを巧妙に利用し「租税回避行為」を行っているという現実がある。「パナマ文書」の公開によって、国内企業の闇がどれだけ明らかになるのかは現時点では未知数だが、抜け穴がある限り、税の不平等性は加速する一方だ。マスコミがスポンサータブーなどを打ち破ってタックスヘイブンの問題を深く追及していくのか、本サイトはこれからもチェックしていくつもりだ。
(田部祥太)

最終更新:2016.04.29 07:16

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