さすがは元厚木のヤンキー、キョンキョン。目ざといだけでなく、スターになってもレディース魂を忘れない小泉だからこそ、周防氏も一目を置いているというわけだ。事実、コワモテで鳴らす周防氏が、小泉のことを語るとまるで“好々爺”状態。いまなお小泉に“メロメロ”であるようだ。
〈自分のとこのタレントを褒めるのも気持ち悪いんだけど、天才に近いと思う。センスもいいしね〉
〈彼女が僕のことを認めてるとは思わないけどね(笑)。でも、僕も長いことこの業界にいるからねぇ……もう50年とか、半世紀にわたっているわけですから、良いにつけ悪いにつけ、長年つきあってきたからこその“何か”はあるのかもしれない。きっとね、そんな子には、これからもう二度と出会えないんだと思う〉
「『芸能界のドン』も小泉今日子には甘い」、その噂を見事に裏付けるようなインタビューである。これまで決して表に出ることのなかった周防氏が、なぜ今回これまでの禁を破りインタビューを受けたのか? それは、75歳となった周防氏が、置き土産として小泉に何かを残したかったからではないだろうか。インタビューではこんなことを語っている。
〈僕ももう75歳になるから、あと何年生きられるかわかんないけど……〉
〈頑張ってほしいね。前から、いろんな分野でプロデュースをしてみたいって言ってるから、そっちの方向に進むのかもしれないけど……すべてのことに頑張ってほしいと思う〉
このインタビューは、これまで悪名高かった「芸能界のドン」が初めてメディア上に現れ、人間らしさを見せた瞬間であり、同時に「あの周防氏をも懐柔してしまうキョンキョンはやっぱりすごい」ということを印象付けた。昨年には小泉がバーニングから独立を画策しているとも報じられたが、頭のいい小泉がドンの逆鱗にふれるような真似はしないだろう。逆に、周防氏に万が一のことがあったとき、二代目芸能界のドンを襲名するのは小泉ではないのか……そんな気さえしてしまうのだった。
(新田 樹)
最終更新:2016.02.15 09:54