低価格VR機器がみんなの夢を叶える?(「Oculus Rift」公式サイトより)
5月26日・27日に伊勢志摩サミットが開かれる。開催地ではこのサミットにより各国政府や報道関係者ら延べ50万人の宿泊が見込まれており、また、これにともない訪日観光客の急増も期待され、三重県や愛知県では観光客誘致に躍起な模様だ。
しかしその一方、このサミット開催により、ある業界が絶滅を危惧されている。風俗業界だ。「SPA!」(扶桑社)2016年1月12日・19日号では、風俗店オーナーのこんなコメントが掲載されている。
「サミットをはじめ、サッカーW杯や五輪など日本で国際的なイベントの開催は、風俗の摘発が激化します。それは今度の伊勢志摩サミットの前も同じです」
「摘発が増えるのは、東京と名古屋、大阪。都内は開催場所に関係なく毎回摘発が行われていますが、名古屋と大阪はサミット開催地に近いから。いずれも対外的なアピールです」
この発言は決して絵空事などではない。事実、過去に大阪では、ある大型イベントの開催を機に大規模な浄化作戦が行われたこともあるからだ。吉岡優一郎『ベテラン風俗ライターが明かす フーゾク業界のぶっちゃけ話』(彩図社)にはこんな記述がある。
〈これまで風俗業界は国際イベントの開催に合わせた警察当局の浄化作戦などで、地域丸ごと潰されるような例がいくつもあった。
その中でも比較的新しく、かつ大規模だったのが、1990年に大阪市と守口市にまたがる鶴見緑地で開催された「国際花と緑の博覧会」(花博)の際の浄化作戦だ。
それまでは、大阪市内にも少なくない数のソープランドがキタ、ミナミ両地域に存在していたのだが、花博の開催に合わせて警察が街の浄化作戦を開始し、大阪市内のソープランドへの集中的な摘発がなされ、さらに行政により条例も制定されたため、市内すべてのソープランドが閉店へと追い込まれた。現在、大阪市内に1軒のソープランドも存在しないのはこのためだ〉