また、こういった浄化作戦の可能性が取り沙汰されるのには、もう一つ理由がある。あと4年に迫った東京オリンピックの存在である。風俗経営コンサルタントの市川秀実氏は「アサヒ芸能」(徳間書店)16年1月14日号で語っている。
「今年は警察の方針で、都内の風俗が壊滅的な打撃を受けるのではないか。都内の風俗経営者の間では、4年後の東京五輪開催を控え、今年あたりから警察が店舗型・非店舗型を問わず、『風俗潰し』に動くのではないかと言われています。都内で今までのように風俗を楽しめるのは、今年がラストイヤーとなる可能性がありますね」
こういった状況を鑑みると、そう遠くない未来、夜の街は壊滅状態となる可能性が高い。では、性的欲求が溜まった男性はいったいどこに向かうのか? 識者によれば、なんと驚くべきことに、彼らの本能が向かう先は「人間」ではないという。前掲「アサヒ芸能」では、アダルトテクノロジーに詳しいジャーナリスト・本折浩之氏がこう語っている。
「人口知能(AI)の搭載により人間と会話し、みずからの足で歩くこともできる『人口知能搭載ダッチワイフ』が、いよいよ実用化しそうなんですよ」
「開発中とはいえ、すごい完成度。目や口が自然に動き、表情も作れて、日常会話ができる。当然、口はフェラチオにも対応。既存のダッチワイフに『頭の部分のみ取り付けるタイプ』は今年中にも実用化できるのではと言われています。価格は120万円程度になるでしょう。頭部だけでなく『全身が人口知能で制御されたタイプ』だと800万円前後です」
ソフトバンクグループが開発したPepperなど、各企業でAIの開発・研究の成果が徐々に表れつつある昨今。ついに「セックス」の領域にまでAIが進出する時代がすぐそこまで来ているのである。近い将来、「えっ!? お前、まだ人間とヤッてんの?」なんて会話がなされる「人間とのセックスオワコン時代」がやって来るのかもしれない。
しかし、このAI以上に我々の「セックス観」を根本から変えてしまうかもしれないとされているのが「仮想現実」「VR(ヴァーチャル・リアリティ)」である。
「Oculus Rift」や「Gear VR」といった、低価格のヘッドマウントディスプレイが開発されたことで一気に火がついたVR市場。特に海外においてはこれらに対応したVRポルノの開発も盛んで、まるで目の前にAV女優がいるかのような体験をすることができるコンテンツが急ピッチで開発されている。日本でもDMMが360°視覚体験ができるVR対応のアダルト動画の開発を進めており、サイトでは体験版も公開されている。本格的な商品化も時間の問題だろう。