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年末特別企画 リテラの2015年振り返り

浅田真央からセブンイレブン、又吉も…リテラが選ぶメディアタブー大賞2015 第10位〜第6位

★9位 自殺者も続出! 「ブラック企業大賞2015」に選ばれたセブン-イレブンを放置するメディアの罪

 今年の栄えある「ブラック企業大賞2015」を受賞した、コンビニ最大手・セブン-イレブン(以下、セブン)。本サイトでは以前よりセブンのブラック体質を追及してきたが、この大賞受賞を報じたのは一部のネットメディアのみ。新聞・テレビ、週刊誌は完全に無視を決め込んだ(唯一、スポーツ報知が報じたものの、なぜか30分もしないうちに削除された)。居酒屋チェーンのワタミや、すき家のゼンショーHDのブラック問題についてメディアがこぞって報じていたのに比べると歴然の差。まさに“セブイ-レブンタブー”と呼べるだろう。

 しかも、セブンのブラック体質はほかのブラック企業と比較しても闇が深い。奴隷契約のような本部有利のフランチャイズ契約、それに追いつめられて続出した加盟店オーナーの自殺、契約のしわ寄せによるアルバイト酷使と低待遇……。フランチャイズシステムそのものに搾取の構造が組み込まれており、個別の案件だけでなく、本来ならセブンイレブンの企業体質そのものが問われてしかるべき問題なのだ。

 しかも、こうしたセブンのブラック体質が一向に改善されないのには、メディアの問題と無関係ではない。

 本サイトでも繰り返し指摘したが、ひとつはセブンの巨大広告費の存在が大きい。たとえば2014年2月期には524億円もの広告費が投入されるなど、マスコミとってセブンは貴重な大スポンサーだ。また、週刊誌や新聞にとってもコンビニはいまや書店に代わって最有力の販売チャンネルであり、なかでも最大手のセブンに置いてもらえるかどうかは死活問題。さらにセブンの鈴木敏文会長は、雑誌や書籍の流通の生命線である取次大手「トーハン」の取締役も務めている。実際、鈴木会長の独裁体制による社内の閉塞状況をあばいた『セブン-イレブンの正体』(古川琢也、金曜日取材班/金曜日)が取次より配本拒否にあうという“圧力”事件も起こっている。

 数々の自殺者まで出ているにもかかわらず、その問題を報じることができない新聞やテレビ、週刊誌……。異常な搾取構造を自社の利益のために放置するメディアの罪は重い。

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