特に顕著だったのが、最年少の岡田が14歳、最年長の坂本昌行が24歳だった年齢差による“ジェネレーションギャップ”だ。
加えて、下積みを長年経験してきた(特に、坂本は一度ジャニーズを退所しサラリーマンになったこともある)坂本・長野博・井ノ原の“トニセン組”と、「剛健コンビ」と呼ばれジュニアですさまじい人気を集めた森田剛・三宅健に、事務所に入りたてでいきなりデビューとなった岡田による“カミセン組”の“歩んできたキャリアの差”というのも、グループの関係性に大きな影響を及ぼした。
前述の「SPA!」では、その当時のギャップをこう振り返っている。
〈井ノ原 うちら年長組は、とにかくデビューしたかったから「わがまま言いません」みたいな感覚でした。でも、カミセンの3人は全然違う感じだったんじゃない?
森田 俺は……正直、うざかった。
全員 はははははは!
森田 とくに坂本くんがそうだったんだけど、「やっとつかんだ栄光。このチャンスを逃さねぇ!」みたいな必死感がすごい嫌だったんですよ。
三宅 15歳とかで「この世界で生きていく!」なんて決められないし。しかも、今振り返るとトニセンに申し訳なかったなぁと思うのは、今時の15歳より幼稚だったからね。俺と剛は、とくに〉
また、トニセン組とカミセン組の“意識の違い”については、こうも語られている。
〈井ノ原 昔、TOKIOの太一くんとよく話してたのは、「どんどんしがみついていこうぜ」って。後輩のバックだろうがなんでもやる。長野くんもそうで、一緒にKinki Kidsの後ろで踊ったりしてたから。
岡田 そのあたりの感覚も、やっぱり下の3人は違ってたかもしれない。
井ノ原 どういうこと?
岡田 V6という存在が大きすぎて、そこだけに収まりたくないと反発したカミセン3人っていうのが絶対いるんですよ。上の3人には申し訳ないけど、「やっとつかんだ」という感覚がどうしてもなかったから。だから、V6がちょっと重いと感じる時期もあってアイドルってちょっと達観したりとか、ちょっと勘違いしないとやれない世界でしょ?〉
そのあたりの“華”と“アイドルとしての意識”の違いは私生活においても現れていた。
なんとなく“オジサン”的な扱いを受けるトニセン組が地味な芸能生活を送るなか、トップアイドルとして君臨したカミセン組は、森田は上戸彩と長年浮名を流し、三宅は安室奈美恵、岡田は優香とのカーセックスや蒼井優との半同棲が報じられるなど、それぞれ第一線のアイドル・女優・歌手と噂になり華やかな生活を送ってきた。