そうして、滝沢は03年、今井翼とともにタッキー&翼としてデビューを果たすが、じつは嵐の5人はJr.内の問題をいちいちジャニー喜多川社長に“報告”する今井にも苦手意識のようなものがあったらしい。そのため、嵐はタッキー&翼を異様に意識。コンサートの楽屋でタッキー&翼のデビューアルバム『Hatachi』がBGMとして流れただけで空気がピリピリし、「これ、誰がかけてんの?」「ちょっとCDかけるのやめようよ」という空気が蔓延したという。
嵐が感じていたのは、「タキツバ、ドーンと来ちゃったらどうしよう」「俺ら、あっという間に抜かれて置いていかれるんじゃない?」という不安だった。しかし、その不安は杞憂に終わる。嵐メンバーが予想していたほど、タッキー&翼の売れ行きは芳しくなかったからだ。このとき、櫻井はしみじみとした口調で、こう言ったという。
「俺たちって、いい時期にギリギリでデビューできてよかったよね」
一方、KAT-TUNに激しい拒否反応を示していたのが二宮だという。二宮にとってとくに面白くなかったのが、亀梨和也。しかもその理由は「地元が近く、同じ野球少年で、女性の好みも似ているらしく、ある女性アイドルを亀梨と取り合ったりしているうちに、仲がこじれた」というファンにとっては聞き捨てならないものだった。
……このように、仲良しが持ち味である嵐の“裏側”が克明に描かれた本書。ファンにとっては残念すぎて信じたくない話もあるかもしれないが、いずれのエピソードも時期やイベント、番組名などかなり具体的に記されており、単なる噂話や憶測でなく、かなり近いところで嵐に接していた人物が著者であることは間違いないだろう。
しかも、本書ではファンがもっとも知りたくないであろう、メンバー5人全員の恋愛遍歴についてもかなり赤裸裸に暴露されている。これについては、また機会をあらためて検証したい。
(本田コッペ)
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最終更新:2017.12.23 07:04