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基地が嫌なら引っ越せ! ネットや右派論壇に横行するおぞましい沖縄ヘイトスピーチ

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菅官房長官と翁長沖縄知事の会談も平行線に終わり…(左・菅義偉ホームページより/右・オナガ雄志オフィシャルWEBサイトより)


 辺野古がダメなら普天間は継続するぞ──。ようやく実現した翁長雄志・沖縄県知事と菅義偉官房長官の初の会談は、案の定、傲慢無礼な政府の態度が露わになるだけで、発展もなく終わった。

 菅官房長官はこれまでも発言してきたように、「辺野古への移設を断念することは、普天間基地の固定化にもつながるというなかで、政府は関係法令に基づいて工事を進めている」と、沖縄の“県内移設はNO”という民意を無視。対する翁長知事は、「今日まで沖縄県が自ら基地を提供したことはない」ときっぱり撥ねつけ、「(菅官房長官が)上からの目線で“粛々”という言葉を使えば使うほど、沖縄県民の心は離れ、怒りは増幅していく」と釘を刺したが、厚顔無恥な官房長官にその言葉の意味は通じたのだろうか。

 だが、こうした翁長知事や沖縄県民の“当然の主張”に、Twitterや2ちゃんねる上では、おぞましい言葉で批判が繰り広げられている。

「基地がイヤなら、自由に基地の無いところに引っ越してもいいんですよ」
「国防だぞオマエラの我儘にウンザリだ 日本全体を考えろ」
「沖縄ってのは、ゆすりたかりの名人どころか、単なる乞食じゃねーか!」
「いつまでも「たかり」を許すな !!! 甘えきった精神をぶちのめせ」
「たかり体質は沖縄人の本質か!? 沖縄人は、属国国家として「下げた頭で舌を出す」朝鮮と通じるところあり!!」

 わがまま、ゆすりたかり、甘えた精神……。こんな放言でしか物事を捉えられず、「沖縄」という属性で県民を貶めるのは、想像力や知性のかけらもないネトウヨの仕業、そう思う人も多いかもしれない。しかし問題は、評論家やジャーナリストを名乗る人間までもが、ネトウヨの“沖縄ヘイト”を助長するような言説を繰り出していることだ。

 たとえば、経済評論家でネット上でも人気を集める池田信夫は、自身のメディア「アゴラ」に「沖縄県知事は「ゆすりの名人」なの?」と題した記事を昨年12月29日に投稿。2011年にアメリカ国務省日本部長のケヴィン・メアが発したといわれる「沖縄はゆすりの名人」をうけたタイトルと思われるが、記事の中身もまた下劣なものだ。

 まず、池田はしたり顔で〈実は、沖縄県には辺野古移転を拒否する権利はありません。日米地位協定で、米軍は日本のどこにでも基地をつくれるので、日本政府も沖縄県もそれを断れないのです〉と、あたかも選択肢がないかのように誘導しながら、こう断言する。

〈問題は、お金をもらった沖縄県が「やっぱり辺野古移転はいやだ」といいだしたことです。これはたかりより悪い嘘つきです〉

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