テレビ朝日「フィギュアスケートグランプリシリーズ世界一決定戦2014」公式サイトより
グランプリシリーズ第3戦となる中国杯・男子フリーの公式練習中に中国の閻涵選手と激突し、頭部挫創など全治2〜3週間のケガを負ったフィギュアスケートの羽生結弦選手。選手生命にも影響しかねない脳しんとうの可能性もあるなかで棄権することなく試合への出場を選んだ羽生選手の“不屈の精神”には、「感動した。さすが世界王者!」と称賛する声があがる一方、「さすがにあの状態では棄権すべきだった」とする意見も噴出。現在は賛否が巻き起こっている状態だ
それにしても、羽生選手が負傷後に見せた意欲はすさまじかった。応急処置を済ませリンクに戻ってきたときには「跳ぶ!」と羽生選手は鬼気迫る表情で絶叫。リンクサイドではコーチであるブライアン・オーサー氏が「今はヒーローになるときではない」「君にしか(身体の)状態は分からない」と説得していたが、羽生選手は見るからに興奮状態で、オーサー氏の言葉は何も響いていないようだった。
羽生選手が宣言通り見事に跳んだことには、「金メダリストの証明だ」と多くの人が感動した。だが、その裏では“ある人物”の存在が強く羽生選手を突き動かしたのではないかと囁かれている。その人物とは、羽生選手が信頼を寄せる接骨院の院長である菊地晃氏。キスアンドクライから引き上げる際にフラフラとなっていた羽生選手をオーサーコーチとともに支えていた、あの眼鏡姿の男性だ。
菊地氏と羽生選手の付き合いは長く、出会ったのは小学5年生のとき。以来、羽生選手は菊地氏に全幅の信頼を寄せているというが、今回も事故直後から演技開始までずっと、バックヤードでは菊地氏がまるでコーチのように羽生選手に寄り添っていた。誰もが棄権と信じて疑わないなか公式練習のためリンクに戻ってきたとき、羽生選手に肩を貸し支えていたのも菊地氏。さらに羽生選手が満身創痍でフリーの演技を終えたときには、リンクサイドで菊地氏は涙を流していたという。なかには、こんな見方をする関係者もいる。
「菊地氏がどういうアドバイスをしたかはわかりませんが、羽生選手が跳ぶことを決断したのは、菊地氏がそばにいる安心感があったからこそだと思いますよ。それほどまでに羽生選手は菊地氏のことを頼りにしているんです」(スポーツ記者)
金メダリストという孤独な存在である羽生選手にとって、だれよりも心強い味方──。そういうと美しい関係のようにも思えるが、じつはひとつ気がかりなことがある。それは、菊地氏の“不思議な”治療内容だ。